選んだ。 ページ48
「ナランチャ…君はどうするんです？」
仲間たちの中で唯一自分の意見を口に出していないナランチャにジョルノは問いかけた。
「ど…ど…オ…オレ…
ど…どうしよう？オレ？ねえブチャラティ…オレ…どうすればいい？行った方がいいと思う？」
震える声でナランチャは言う。
大好きな主人に突然リードを外された哀れな子犬のように、怯え震えながらそう問う。
「怖いか？」
「ああ…す…すごく怖いよ
で…でも『命令』してくれよ…「一緒に来い！」って命令してくれるのなら、そうすりゃあ勇気がわいてくる
あんたの命令なら何も怖くないんだ…」
なんて可愛くて可哀想。誰かに従うことに疑問を持たず、従順に振る舞えることに喜びを感じる。
「だめだ…こればかりは『命令』できない！お前が決めるんだ…自分の『歩く道』は……自分が決めるんだ…」
ブチャラティの言葉に大きく頷く。
指示を求めるのは止めて、見苦しいから。行き先ぐらい自分の意思で決めなよ、ナランチャ。
「わ…わかんねーよォ〜〜〜…オレ…わかんねえ…」
少し上擦った声でそう吐いたナランチャに、ブチャラティはあくまで冷静に告げる。
「だが忠告はしよう。
『来るな』ナランチャ…お前には向いてない」
酷く簡潔。
それでいて、どこまでも鋭利。
彼の言葉がとどめとなって、ナランチャは頭を抱え、呻きを漏らす。
「行くぞｯ！
ボートが離れたのならおまえたちは『裏切り者』となるｯ！」
ボートの駆動音が響いて、裏切り者を乗せたボートは階段から離れていく。
【そして、止められた時間も少しずつ動き始める。】
私はそれを見守る。進んでいくボートを、トリッシュの手首から滴り落ちていく血を。
「無関係な女のために危険に身を晒すなんてどうかしてる」…フーゴの言い分も理解出来なくはない。ただ、彼の思考は少しばかりお堅くて、現実的すぎる。
君は強い。だから君は…もっともっと、自由でなければ。組織に縛られているなんて勿体ない。
…そうこうしている間に、ナランチャの独り言が止んだ。その代わりにフーゴが息を呑む音が聞こえる。
「ナランチャｯ！！！」
フーゴの叫びとともに、バシャン、と派手な水しぶきを上げてナランチャは飛び込んだ。
もうこうなったら彼は振り返りはしない。ただひたすらに皆の元へ、裏切り者の道を迷いなく行く。
…もう此処に残っているのは異物の私と、例外な彼ら。
そして原作と変わらず立ち尽くし、取り残された彼のみしかいない。
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凶羅(プロフ) - マンゴスチンさん» やったぁぁぁあ!!!ありがとうございます！ (2019年3月7日 17時) (
レス) id: ca5c371e19 (このIDを非表示/違反報告)
マンゴスチン(プロフ) - 凶羅さん» えへへ初コメント共にお褒めいただきありがとうございます！！とても分かりますギアッチョ可愛い！！ＶＳギアッチョの話書いてて楽しかったです！！ではギアッチョとの絡みが沢山書けるように頑張りますね！ (2019年3月6日 22時) (レス) id: 10c8e330c1 (このIDを非表示/違反報告)
凶羅(プロフ) - ﾝｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ!!!ギアッチョ可愛すぎて辛い！更新楽しみにしてます！主にギアッチョとの絡みを！推しがギアッチョ故に悶え死にそうでしたｗ (2019年3月4日 0時) (レス) id: ca5c371e19 (このIDを非表示/違反報告)
マンゴスチン(プロフ) - 操菜 荘椏さん» ありがとうございます！頑張ります！＼(*・∀・*)／ (2018年12月24日 23時) (レス) id: 10c8e330c1 (このIDを非表示/違反報告)
操菜 荘椏(プロフ) - 了解です！応援してます！ (2018年12月24日 22時) (レス) id: 973a3c6c76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：マンゴスチン | 作成日時：2018年4月5日 13時
