幼馴染で兄妹で (ページ16)

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心配なんてかけられないページ16

教室にはまだ誰も来ていなかった

沖「ふぅ...」

机の上には沢山の落書きが

それを消すために今日は少量の洗剤と小さい
スポンジを持ってきてた

机の上には、ビッチ、死.ね、自意識過剰、馬鹿
キモいなどの悪口が書かれていた

こんなのはもう慣れた

瑞輝とクラスが分かれた、3年の頃にもこういういじめ方だったから

机の上をゴシゴシと消していると、教室のドアが開いた

ガラガラ

律「おはよう...って、え？」

教室に入ってきたのは律だった

沖「あ...えっと、おはよう」

いたたまれなくなる、が、ここで逃げても良くない

仕方なく私はそのまま無心で机をこする

律「犯人、目星付いてんの？」

沖「...言わない」

律「...瑞輝にも？」

沖「これは、私の問題だから、言わない」

こんなことに他の人を巻き込んじゃダメだ

律「...沖田がそう言うならいいけど。俺は、
　知っちゃったから、抱えきれなくなったら
　俺にいいなよ」

無理矢理にでも笑顔を作って答える

沖「わかった、ありがとう」

悟らせるな

隠せ

自分の気持ちを相手に見せるな

心配なんて、させてらんない

律は何も言わずに机を消すのを手伝ってくれた

人の暖かさに触れながら固く決意をする

人が来る頃にはいつもと同じ状態に戻ってた

沖「そういえば、蒼太は？」

律「ん？あぁ、今日熱出たって。馬鹿も風邪
　引くんだな」

沖「帰り、3人でお見舞いとか行く？」

律「おお、いいじゃん。あいつ喜びそう」

その時、瑞輝も来た

律「あ、瑞輝。おはよう」

藤「おはよう、律。おい、美織、なんで俺の
　こと避けてんだよ。朝だって...あ」

律たちには私たちが兄妹であることを言ってない

律「え、朝って...」

藤「あ、えっと...俺ら実は」
沖「兄妹で...」

兄妹になった経緯を律に説明する

律「へぇ、ビックリ。まぁ納得かな。
　仲良いし。俺に言ってよかったの？」

藤「まぁ、律ならいいかなって」

私も頷く

律「じゃあ周りには言わない方がいいのか？」

うん。だってただでさえ恨まれてるのに一緒に住んでるってわかったらもっと妬まれるよ

今日も放課後呼ばれたので、昼休みにしてくんない？と直談判してみた

河「え、何？なんで」

中「もしかしてぇ、瑞輝君たちと予定
　あんのぉ？」

そうです。けど言いません

沖「違うよ。お母さんの手伝い。妹が小さい
　から大変なの」

中「へぇ、じゃあいいよぉ～。昼休み、飲み物
　買ってきてぇー」

河「私カフェオレね」