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二十七 ページ29

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「島崎Aについて探ってくれと云われたときは焦ったぞ」


その言葉を聞いて太宰はうふふと笑う。


「いやぁ、国木田君なら余裕でしょう?」


「巫山戯るな。島崎はいいとして他の三人が厄介だ。先刻も三条三日月に話を遮られた」


島崎には温厚な目を向けていたが、此方を見た時は冷たく、鋭いものだった。恐らく此方がどういう目的で接しているのかを察している。


「困ったね……。二人きりで話せるならいいんだが、あの三人がそのチャンスを作らせてくれるわけがない」


「太宰、何故島崎のことを探る必要がある?」


太宰は国木田に一枚の紙を見せた。顔写真を貼るスペースや生年月日を書き込む欄があるも、全て空白だ。


「……なんだそれは」


「一寸とある組織にハッキングを仕掛けて島崎さんについて調べたらこういう結果が出たんだよ。他の三人も同じ結果が出た。名前も、生年月日も、全て判らない」


おかしいだろう? と太宰が問う。


「まるで別世界から来た人たちみたいでしょう? 益々怪しくなってきた」


「別世界云々は置いといて怪しいのは同意だ。何か隠しているのは確かだろうな」


Aが社屋から出たのをちらりと見つつ、太宰は頷く。


「……刀剣の名前のことも関係あるのかな」


「太宰、何か云ったか」


「いいや、なんでもないよ」

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織川(プロフ) - カティさん» ありがとうございます!続編でもぜひぜひよろしくお願いします……! (2018年3月25日 14時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
カティ(プロフ) - 続編おめでとうございます!とても面白い作品ですね(*^^*)尊敬します! (2018年3月24日 9時) (レス) id: 0319e8dbc2 (このIDを非表示/違反報告)
織川(プロフ) - 花凪@南アルプス天然水さん» ありがとうございます……!! (2018年3月21日 14時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
花凪@南アルプス天然水(プロフ) - はい神作。うん。 (2018年3月19日 10時) (レス) id: 883e9e7f0a (このIDを非表示/違反報告)
織川(プロフ) - サッピーさん» ありがとうございます……! いつもこんな感じでいいのかな、と不安だったのですがサッピー様のコメントで不安吹き飛びました! 更新がんばります! (2018年3月5日 16時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:織川 | 作成日時:2018年2月25日 11時

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