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三十七 ページ40






敵対組織の殲滅を軽々とやってのけた中也は不機嫌そうに戦闘の最中でずれた帽子を被り直した。足元にあった死体を蹴り、足場を作る。他の階を確認してから本部に帰ろう。そう思ったとき、上階から物音がした。


「チッ……誰か殺り損ねたか」


屋上へ続く階段は近くにあった、が。


「……南京錠?」


階段の手前には扉があり、その扉には南京錠がかけられていた。


「屋上にいる奴はどうやって……」


南京錠を破壊し、階段を駆け上がる。灰色の、少し錆び付いた扉を蹴破った。


「大人しく降参しな。お仲間はもういないぜ……ア?」


中也が想像していたスーツを着て武装した男はおらず、代わりにいたのは妙な身なりをした、中也より背の低い男だった。


「あん? なんだお前」


「手前こそ……」


酒瓶を片手に立ち上がる男を呆然と見つめる。いや、はやく始末しなくては。男に触れれば此方の勝ちだ。一気に詰め寄り肩に手を置く。これで終わり、終わるはずだった。


おかしな光が溢れた。手が弾かれ、中也は思わず後ずさる。異能が発動しなかったことに気づいたのは数秒後だった。


「いきなり触んなよ……」


「手前、太宰の木偶と同じ異能無効化でも持ってンのか」


「太宰?」


男の片眉が上がる。


「異能無効化とか知らねぇよ。それよりもモモノハナ野郎のこと知ってるとは大当たりだな! おい、何処にいるか教えろ」


「はァ……?」

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あいねこ(プロフ) - 更新はこれで終わりなのですか?とても面白かったので再開して頂けたら嬉しいです! (2020年8月23日 11時) (レス) id: a4bed0c9af (このIDを非表示/違反報告)
織川(プロフ) - 涼花凛娘さん» コメントありがとうございます……!そのようなお言葉が頂けるとは……恐縮です。これからもがんばります! (2018年3月16日 14時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
涼花凛娘(プロフ) - とても面白かったです!文ストと文アルのクロスオーバーは最近増えていますが、どの作品とも似ていない…といいますか。とにかく素晴らしいです!此れからも頑張ってくださいね! (2018年3月15日 19時) (レス) id: ff189753ce (このIDを非表示/違反報告)
織川(プロフ) - 巫子さん» ありがとうございます! 文アルと文ストのクロスオーバーを書くにあたって絶対会わせたかった二人なので私も書けて楽しいです! 更新がんばります! (2018年3月14日 20時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
巫子(プロフ) - 太宰さんとオダサク!!これからの展開が楽しみです!更新待ってます。 (2018年3月13日 22時) (レス) id: c9541627c7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:織川 | 作成日時:2018年2月25日 17時

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