＊3、にーちゃんは可愛い ページ3
背中に予備の抗体を入れたタンクを背負って走った。
手元にはいつも使う水鉄砲のようなもの。
急いでいるから全力で走った。
タンクが重い。腕がつりそう。
そんな中でも、私に気を使ってくれるにーちゃんは素敵。
「大丈夫か？やっぱり俺が一緒に持った方が…」
『だ、大丈夫だから……！早く行かないと！』
優しく手をさしのべるにーちゃんの手を恥ずかしさのあまり弾いてしまう。
このときほど死にたいときはない。
でも、今この場で死んだらにーちゃんの迷惑になる。
だから走るんだ。
にーちゃんとの楽しみの場へ。
＿＿＿＿＿＿
言われた場所についた。
言われた通りにB型のインフルエンザがたくさんいる。
でも、いるのはそれだけじゃなかった。
そいつらは、自分で自己紹介をした。
「元、ナイーブT細胞です。」
そんなのどうでもいい。
見た感じ帽子にナイーブと書かれ、服のサイズがあってない様子をみると、なりたてなんだと予想できた。
そしてそいつの言葉を合図に様々な細胞たちがB型のインフルエンザに突っ込んだ。
そいつの攻撃がいちいち派手なせいでにーちゃんが目立ててない。
そいつのせいでにーちゃんの活躍を横取りされている。
そう考えていると、今日はにーちゃんの邪魔したら駄目かな、と思って。
全力で私も抗体をふりまいた。
私はチャージをしながら前に後ろに移動して、抗体を発射する。
それをたんたんと繰り返した。
そんな私を見てにーちゃんはそわそわしているのは知ってるの。
あぁ、私のことが心配な心配性のにーちゃんは可愛い
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 65人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
五月雨 - ありがとうございます！ (2018年9月20日 1時) (
レス) id: 206e2b79e9 (このIDを非表示/違反報告)
きり。雑食(プロフ) - 五月雨さん» 説明不足で申し訳ないです。夢主はB細胞の妹で、言いたいことを言えないコミュ障な性格ですが、兄のために変なところに努力をするどこか抜けた子っていう設定になっています。 (2018年9月19日 1時) (レス) id: 6fa02886ef (このIDを非表示/違反報告)
五月雨 - すみません、夢主の設定がよくわかりません…！説明お願いします。ごめんなさい！ (2018年9月18日 22時) (レス) id: 206e2b79e9 (このIDを非表示/違反報告)
きり。雑食(プロフ) - アニオタ菌＠葵さん» 喜んでいただけてなによりです。 (2018年9月7日 15時) (レス) id: 6b4174ea0a (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ菌＠葵 - 私の好きなB細胞の小説ありがとうございます (2018年9月6日 20時) (レス) id: 53026d57c3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きり。雑食 | 作成日時：2018年9月6日 1時
