＊☆、にーちゃんとお正月 ページ5
こちらは番外編となっております。
＿＿＿＿＿
にーちゃんと迎える新年。
優しくてかっこいいにーちゃんを見ながら新年を迎えることができるなんてどんなに素晴らしいことだろうか。
でも私の本職はにーちゃんと一緒でB細胞。
この季節になるとやけに増える菌や細胞をなんとかしなきゃならないんだ。
細胞たちに正月休みはない。
『っあ……にーちゃん…！来てる！』
「おう！！」
抗体がつまれたタンクを背中に背負い、ふらつきながらも細菌に向かい発射する。
自慢ではないが、体が追い付かないだけで観察眼だけはあるんです。
だから判断とか指示とかが得意だったりする。
にーちゃんなら得意不得意じゃなくて全部完璧にこなせるけど。
『ありがとうにーちゃん。』
「んーや！お礼を言うのは俺だわ！俺気づいてなかったし！」
男の人のものだと一瞬でわかるゴツゴツした手が私の頭を撫でる。
軍手越しと言えどわかるものはわかるのだ。
私の頭を撫でながら歯を見せてニッコリと笑うにーちゃん。
『やっぱり、』
やっぱり。
『にーちゃんはとってもすてきだね』
いつも上がってなにも言えない私の口からポロリと出た言葉。
口元が緩み、目も細まった。
笑ってるのかな、私。
普段あんまり笑わないから、なんだか頬が痛いな。
迷惑だったろうか？
にーちゃんの撫でる手が止まり、目を見開きながらこちらを見る。
少し時間がたってから、両方の肩をガッチリと捕まれ、
抱き締められた。
『〜！？に、にーちゃ……にー…！？』
突然のことに戸惑う。
にーちゃんどうしたのかな、
具合悪いのかな
少しするとにーちゃんが離れる。
そして私の顔を見た。
「嫌われてるんじゃねーかって思ってた………よかったぁあぁぁ………」
そしてこう一言はいた。
＿＿＿＿
細胞はもちろん、細菌にだって正月休みはない。
いつだって動き回るしいつだって暴れる。
そんな細胞の中にいる、二人のB細胞。
そんな二人は向かい合い笑顔で笑っていた。
『にーちゃん、………私、にーちゃんのこと好…きだよ。』
「…おう！！！俺はAのこと、大大大好きだ！！！」
そのB細胞は、めちゃくちゃ仲のいい兄弟らしい。
「『あけましておめでとうございます。』」
今日もまた、抗体とヒスタミンが光り輝く。
続く
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五月雨 - ありがとうございます！ (2018年9月20日 1時) (
レス) id: 206e2b79e9 (このIDを非表示/違反報告)
きり。雑食(プロフ) - 五月雨さん» 説明不足で申し訳ないです。夢主はB細胞の妹で、言いたいことを言えないコミュ障な性格ですが、兄のために変なところに努力をするどこか抜けた子っていう設定になっています。 (2018年9月19日 1時) (レス) id: 6fa02886ef (このIDを非表示/違反報告)
五月雨 - すみません、夢主の設定がよくわかりません…！説明お願いします。ごめんなさい！ (2018年9月18日 22時) (レス) id: 206e2b79e9 (このIDを非表示/違反報告)
きり。雑食(プロフ) - アニオタ菌＠葵さん» 喜んでいただけてなによりです。 (2018年9月7日 15時) (レス) id: 6b4174ea0a (このIDを非表示/違反報告)
アニオタ菌＠葵 - 私の好きなB細胞の小説ありがとうございます (2018年9月6日 20時) (レス) id: 53026d57c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きり。雑食 | 作成日時：2018年9月6日 1時
