第六十九話 ~疾風side~ ページ31
目を閉じてふと思い出したことがある。
それは暁月と出会った頃の記憶。
ちょっと懐かしいこと。
疾風「あのときは確か、俺から話したんだっけな」
最初は名前を教えてくれなくて。
無愛想なやつだと思ったときもあった。
だけどどうしてか放っておけなくて。
疾風「だから鬱陶しいって言われても構い続けたんだよな、俺」
でもいつの間にか仲良くなれた。
ちょっとずつ互いのことを知れたんだ。
鎌鼬「疾風ー?」
疾風「鎌鼬、俺は暁月と親友になれて嬉しかった。信じてもらおうってあんなに頑張ってさ」
単純に暁月の親友でいたくて。
平凡な日常が楽しく感じていた。
疾風「ちょっとだけど暁月がどんなやつなのか知ることができた。よく思い出せば簡単だったんだ」
顔を上げて目を開けた。
何で早く気付かなかったんだろう。
とっくにわかっていたはずなのに。
疾風「俺は暁月のところに行かなくちゃ。そうする理由があるんだ」
鎌鼬「理由ってなーに?」
そんな鎌鼬に戻ってもらうと小さく笑う。
認めてもらえた単純なこと。
疾風「俺が暁月の親友だってこと」
それで理由は十分だ。
今はできることをするんだ。
そう武器を抱えると教室を飛び出した。
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卯月ユウ(プロフ) - 光さん» コメントありがとうございます!頑張らせていただきます! (2013年10月14日 0時) (レス) id: 52f94a8716 (このIDを非表示/違反報告)
光(プロフ) - すごくドキドキの展開で面白いです!これからも更新頑張って下さいね (2013年10月13日 23時) (レス) id: e9e14860b6 (このIDを非表示/違反報告)
卯月ユウ(プロフ) - レミリアさん» ありがとうございます!頑張らせていただきます! (2013年10月7日 4時) (レス) id: 52f94a8716 (このIDを非表示/違反報告)
レミリア - 1話から読み進めました。暁月くん、いい人ですね。素直じゃないだけで思いやりがあって。私のクラスの人とは大違いですよww続き頑張って下さい♪ (2013年10月6日 18時) (レス) id: ccbb96b71c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:卯月ユウ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/uzuki
作成日時:2013年9月15日 19時