轟 く ん 。

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「Aじゃあね～！」

「またね～！」

友達と別れて駅のホームで1人電車を待つ。

「…轟、焦凍くん、か…」

名前知れて良かったな…

てか名前もかっこいいって何？

「呼んだか？」

「へっ！！！あっ、ご、ごめんなさ、その…っ」

「何で俺の名前知ってんだ？つっても俺の親父はアレだからまあ知ってるよな」

駅のホームから見える大きな看板を見ながら、ちょっと怒り気味で言う轟くん。

そりゃ、知らない人に名前知られるの怖いし嫌だよね…。

「…アレってなんですか？」

「俺の親父はアイツ、轟炎司だ。」

轟炎司って、あのテレビとかに出てる評論家…？

「そうなんですか！？知らなかったです…！」

「…そうか」

「ごめんなさい、勝手に名前知られるの嫌ですよね…」

「何で謝るんだ？」

「怒ってるんじゃ…？」

「悪りぃ、あれは名前知られたからじゃねぇ…。」

「でも…」

「なら、お前の名前教えてくれ」

「小此木、Aです。」

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