轟 く ん 。

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「小此木おはよ」

「おはよ、轟くん」

「今日は巻いてねえんだな」

「うん、今日は指導日だからね～」

「巻くの駄目なのか？」

「ゆるく怒られるだけなんだけどめんどくさいから」

「小此木はどんな髪型も似合うな」

「へっ、」

んんん、轟くん…！！

最近轟くんと一緒の電車に乗っている。

こう毎日褒めてくれるから心臓が持たない。

「轟くんは何が好き？」

「蕎麦。あったかくねぇやつ」

「蕎麦好きなの？珍しいね」

「そうか？美味いぞ。」

「どこの蕎麦が美味しい？」

「雄英の近くにあるんだが今度食いに行くか？」

デート…！？

お誘い？！

いや、自惚れちゃだめ…！！！

「行きたいなあ～」

「おう、今度連れてってやる。」

「いいの？」

「おう、小此木は何が好きなんだ？」

「卵料理が好き～！オムライスとか！」

「なんか小此木らしいな」

私らしい…？？

私らしいのかな…。

いや、卵料理が私らしいって何？！

「小此木ひよこみてぇ」

「ひ、ひよこ！？」

「おう、ひよこって感じだ」

ますます分かんなくなってきた…。

褒められてるのか？？

「一応確認だけど悪口？」

「ちげぇ、そういうつもりじゃ無かったんだ。気を悪くしちまったか…？」

申し訳なさそうに見つめる轟くん。

怒ってないよ～！！

轟くんに怒る人なんているの！？

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