仮面ライダーエグゼイドオリジナルストーリー (ページ24)

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天才2人はno thank you？12 ページ24

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｢だから、ちゃんとやってるさねって。そう其の方が心配しなくとも僕はちゃんと役目を果たしているさねよ｣

夜の帳が落ちきり、太陽に代わって月が我者顔をする闇の中に一人の青年が佇んでいた

其所は何処かの公園らしい。ベンチに腰を落ち着かせスマホに耳を当てて誰かと話しているようだ

宵闇よりも負けじと劣らずの黒髪と
吸い込まれてしまいそうな黒い眼を持つ青年＿＿闇神初

バグスターにも、仮面ライダーにも助力する悪魔でも『中立者』である

｢それにしてもたまげたさねぇ。いくら本来出るべきだった存在の代わりとして出たとは言え、トリアイナとエルキュールの弓を使わせる何て｣

｢多少侮っていたさねよ｣と付け加えた初はクスクスと笑った

楽しそうに、愉快そうに、その中に嘲りを含ませて

しかしそれを狂気と言うには無害に等しく
だからと言って決して安全とは思えない

｢…流石は仮面ライダー。破滅に向かう世界を救う英雄(ヒーロー)さねねぇ。半神半人の英雄よりもよっぽど真っ直ぐで、人情があって、とんだ御人好しさ。英雄の奴等は人の英雄よりそこら辺が野蛮さね｣

まるで神話上の存在を、実際に見ていたと言わんばかりの口振りだった

背凭れに全体重を寄り掛からせながら
薄曇りした夜空を初は眺める

都会の電気が反射して星本来の輝きを失っている夜空は、塗り潰された黒色の中に酷く月が目立っているだけ

主神により星として上げられた者達を眺める事は叶わないらしい

それにちょっと残念さを覚えつつも、初は電話越しの相手にこう言った

｢"人の英雄はこれで二人"。残りは後二人。其の方が提示した役者はまだまだ揃わない、それどころか"提示した人数が定かでは無くなってるさね"。そっちの世界基準で考えるのは愚策さねよ｣

その時、初の瞳が煌めいた
電話している相手が何か言ったのか、少しだけ楽しそうな笑みを溢す

会話終了ボタンをタップしそのままポケットにし舞い込んだ

…さて、男にも女にも見える彼は何者か
不思議で掴み所もなく敵でなければ味方でもない
人である者か、望む者か、そうではない者か…第三者が見通せるものではないのは確かだ

理解されぬもの、大口を開ける者
＿＿闇神初が行う事。それは少なくとも

｢全ては"『世界』が『世界』としてあり続ける為に"。

それじゃあ見せて貰うさね、天魔(名前)
一人のヒーローとして、喜びと悲しみを重ね、其の方がこれからどうするか｣

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