22.優しい ページ22
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聞き慣れた低い声。
不機嫌そうに呟いた彼は、ずんずんとコチラに歩いてきて、
いとも簡単に私の腰を触っていた男の手を捻り上げた。
「か、彼氏いねーって言ってたじゃん！」
「……何の話か知らねぇけど、この子は俺のだから」
流石に190cmある男にビビったのか、男の声も震えていた。
臣は「行け」と男2人を顎であしらうと、
盛大なため息をついて、
着ていたパーカーを脱ぎ、私の体を包むように抱きしめた。
「………何もされてない？」
「______っ、ぁ……臣……おみ、っ」
「ん、もう大丈夫」
耳元に寄せられる優しい声と、私を包む腕に安心して。
堪えていたものが一気に崩れ落ちて、
私は臣の腕の中で泣きじゃくった。
臣の背中に手を回すと、私を抱き寄せる腕に力がこもる。
臣は岩に腰を据えて、私の頭を黙って撫でてくれた。
「……彼女とか、勝手に言って悪かった」
唐突に謝られたことに、首をふるふると横に振る。
臣が背中をとんとん、とリズム良く叩いてくれるから
それに合わせて呼吸して、段々と平素を取り戻していく。
次第に頭も落ち着いてきて思考もハッキリしだすと、
今とんでもないことをしていると気づいた。
アイスが手に落ちたから手はベタベタしてるし、
暑いから汗はかいてるし、男に腰とか触られたし、
潔癖症なのに私を落ち着かせるために、
この人多分、多分凄く我慢してる。
臣の白い胸板を手で少し押すが、
押そうとすれば反対にさらに強い力で抱き寄せられる。
「臣……臣、わたし、いま汚い……」
「………汚くねぇ。………俺、お前は平気なんだよ」
恐怖に怯えていた心音が、
熱を持った高鳴りに変わる。
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しょーゆ - 好きです。もう何十回と読んでますが毎回キュンキュンします。 (8月28日 21時) (
レス) @page23 id: 3bdb915083 (このIDを非表示/違反報告)
そらまゆ🌸🍓 - んにゃー！！！！臣くんかっこかわよい！！！！あ、すみません。コメント失礼します。主さん、このお話、最高です！！！何回も読んでも飽きないです！ (2022年4月30日 19時) (レス) @page45 id: 7272f2ecda (このIDを非表示/違反報告)
葵梗花(プロフ) - れんさん» 詳細をお聞かせいただければ幸いです。よろしくお願い致します。 (2020年12月26日 13時) (レス) id: af0a567945 (このIDを非表示/違反報告)
葵梗花(プロフ) - れんさん» こちらの方が半年以上も遅くなってしまい申し訳ございません！！占ツクに戻ってきたのが数日前で、やっとの思いでお返事書かせて頂いております。本当に申し訳ございません。さっそくボードに行かせて頂きます。お返事はいつでも大丈夫ですので、余裕が出来た時にでも (2020年12月26日 13時) (レス) id: af0a567945 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - 星蘭さん» コメントありがとうございます！そんなこと言っていただけて嬉しいです…！また番外編も考えてみます！^_^ (2020年10月12日 22時) (レス) id: c0cfdfe5c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れん | 作成日時：2020年4月6日 22時
