15.願う ページ15
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今日で遠征の日程が全て終了。
倫太郎と古森に手を振って、バスに向かう。
古森とはLINE交換して、彼の気さくな性格もあって
結構仲良くなれた。
「A、その荷物貸して！」
「えっ、光太郎くん大丈夫だよ、持てるよ私」
「いいから！ほら」
差し出された手に甘えて、
ボールの入った鞄を光太郎くんに渡す。
既にボール入りの鞄を２つ持っていた光太郎くんの後ろ姿が
ひょこひょこしていて何だか面白かった。
バスに乗り込んで、真ん中らへん、
空いていた窓際の席に座る。
試合のシュミレーションをしようとタブレットを開くと、
座席に暗い影がかかった。
「隣、いい？」
「あっ、うん！」
手早く隣の座席に置いていた手持ちの荷物を足元に置いて、
臣のスペースを空ける。
臣はどかっと椅子に座り込むと、タブレットを覗いてきた。
……あれから、臣のことを無駄に意識してしまう。
勘違いしちゃダメだ。
臣はきっと、私のことなんて何とも思ってない。
その証拠に、あの後ドギマギしていたのは私だけで、
臣は至って普通に過ごしていた。
バスが発車して、車内がゆらゆら揺れる。
発車して5分程度で、既に侑の寝息が後ろから聞こえてきた。
その寝息のリズムに誘われるように、
私の頭もうつらうつらと揺れ動く。
「………眠いの？」
「……んーん……」
シュミレーションしなきゃだから。まだ寝る訳にはいかない。
そう思えば思うほど、瞼はどんどん重たくなっていく。
そ、と袖口を引かれて、私の身体は抵抗することなく倒れ込む。
ちょうど良い位置にあった暖かい肩に頭をもたげた。
さらりと髪が掬われて、大きな手が頭を撫でた。
それは都合のいい夢だったのか、私には分からない。
けど、
夢ならば、
終わらないでほしいと願う自分がいる。
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しょーゆ - 好きです。もう何十回と読んでますが毎回キュンキュンします。 (8月28日 21時) (
レス) @page23 id: 3bdb915083 (このIDを非表示/違反報告)
そらまゆ🌸🍓 - んにゃー！！！！臣くんかっこかわよい！！！！あ、すみません。コメント失礼します。主さん、このお話、最高です！！！何回も読んでも飽きないです！ (2022年4月30日 19時) (レス) @page45 id: 7272f2ecda (このIDを非表示/違反報告)
葵梗花(プロフ) - れんさん» 詳細をお聞かせいただければ幸いです。よろしくお願い致します。 (2020年12月26日 13時) (レス) id: af0a567945 (このIDを非表示/違反報告)
葵梗花(プロフ) - れんさん» こちらの方が半年以上も遅くなってしまい申し訳ございません！！占ツクに戻ってきたのが数日前で、やっとの思いでお返事書かせて頂いております。本当に申し訳ございません。さっそくボードに行かせて頂きます。お返事はいつでも大丈夫ですので、余裕が出来た時にでも (2020年12月26日 13時) (レス) id: af0a567945 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - 星蘭さん» コメントありがとうございます！そんなこと言っていただけて嬉しいです…！また番外編も考えてみます！^_^ (2020年10月12日 22時) (レス) id: c0cfdfe5c5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れん | 作成日時：2020年4月6日 22時
