クラスの変わった子はかわいい子 Shuichi.A (ページ25)

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西山side

再テスト当日

今日は行こうかと思って制服に着替えて、玄関を出ようとすると足が震えて前に進めなくなる。別に父さんがいるわけでもないのに。

そのまま部屋に戻ってしてしまった。

ブレザーを着たまま壁に背中をつけ、体育座りをする。

こんなことしかできない私に私自身、悔しくなった。こうしたって何も解決できないことくらい分かってる。

ﾌﾟﾙﾙﾙﾙ

机の上においてあるスマホが小刻みに震える。でも、電話に出る気にもならない。そのまま数コールなり続け、切れた。

私だって行きたいけど行けない。もう、足が学校に行くことを忘れている感じ。もう一度玄関から出ようとしても、足は動いてくれない。

そのとき、リビングのほうからドンドンドンと音が聴こえた。

急なことに驚きを隠せないが、少しばかり聞こえた声におじさんだと察した。

原「西山！いるんでしょ！出てきなさい！」

ずっと窓をドンドンドン叩く。窓割れるんじゃねえかって。

それとうちの隣の隣の松田さん、怒るとめっちゃ怖いんだよね。うるさくされると気にくわなくてすぐに文句をいいに来る。でも本当は優しい。とこの周りでの噂は広まっていた。

その時、外から聴こえた声。

「お前うるせぇんだよ！」

やっぱり怒った。あと人があんなうるさくして怒らないわけがない。

原「今日西山の為の再テストなのよ！本人が来てないから迎えに来たの！」

はぁおじさん？そんなこと言うとあの人もっとキレるよ？

「はぁ！？お前その格好で教師なの？そんな変なゲイの担任の学校なんて行きたいと思うか？」

原「別にそんな私の勝手でしょ？」

あのさ、ここで言い争わないでって。言いたいけど、言いに行ったら強制的に連れていかされるから家の中で盗み聞き。

「お前知ってるのか？西山さんが学校いかない理由」

原「何？知らないわ」

「お前が嫌だからだよ」

まああってるよ。松田さんの言っていることも一理ある。でも、やっぱりおじさん以外の理由で学校行けないなんて誰にも話したくないや。

そう思っている間も2人の言い争いは続いた。