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ピピピピピ、ガチャ。
パスワードを突破して誰かが入ってきた。
「あ、やっぱりAいた」
「テヒョンイオッパ、」
「おーい、勝手に入ってくんなよ」
「きっとまた恋バナしてると思って！社内で変な噂立っても困るし、事情わかってる僕が来たんですよぉ」
いひ、と愛嬌たっぷりの笑顔を浮かべたテヒョンイオッパ。
彼にも私の気持ちはバレている。ユンギオッパには自分から相談を持ちかけたけど(曲のネタになりそうだって引き受けてくれたし)、彼曰く、目が“ジョングク好き好き♡”って言っててバレた。
ポーカーフェイスは上手いと思っていたけど。
「今日もジョングガ好きーって顔してたね」
「お前よくわかるな」
「ですよね。テヒョンイオッパ以外にはバレてませんよね！？」
「ほぼ確実に。コイツが怖いくらい敏感なだけ」
「すごいでしょー！」
にこにこしながらいちごフラパチーノを飲んでる。よくそんな甘いの飲めるな。
「Aがジョングガの彼女になってくれればいいのにな」
「！？」
「話が急。しかも同じこと俺がさっき言ったわ」
「わ、すごい！でも本当にそうじゃない？
Aだったらデート断ってもすぐ代替案出して次の約束するだろうし、
あまり好みじゃないプレゼントもらっても喜んで受け取りながら次のデートで本当の好み教えてくれそう。
あと絶対返信早いじゃん、圧すごそう！」
「あ、おい」
「金輪際、テヒョンイオッパへの即返信は控えますね」
「えー！返信早いから話してるの楽しいのに！」
「だって圧がって」
「それはー！付き合ってたらの話ね！
あ、でも万が一ジョングガと付き合っても返信スピード変えちゃだめだよ！」
万が一て。付き合える可能性ほぼないと思われてる？
まあ……そう思ってるのは私もだけど。
「結局私はどうすれば……」
「とりあえず今の立ち位置をキープ、いけそうな時にぐっと押すとか」
「既成事実作っちゃえば？」
「「それ一番ダメ」」
ブブッ、尻ポケットに入ったスマホが震える。
送信主の名前を見ただけで簡単に気分が高揚する私は、救いようのない愚か者だ。
「グガ？なんてー？」
「迎え頼まれました」
「どこいんの？」
「▽▽マンション付近……これ多分」
彼女の、家じゃ？
ぽん、と両肩に手が乗る。
「チャンスだぞ」
「ファイティン！」
「……はい！行ってきます！」
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作者名：レオレ〇●〇 | 作成日時：2024年1月27日 22時
