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JKの気のすむまで唇を好きなようにさせてたらめっちゃヒリヒリする。
てか完全にバレたな。ごしごししてるJKをがっつり見られたし。
「あの、Aさん、そいつ……」
「あー……うちの居候というかそんな感じ。誰にも言わないでね?」
「いいですけど。……ちょっとそいつ貸してくれませんか」
「みーっ!!(威嚇)」
「めっちゃ威嚇されてるけど、それでもいいなら」
「あざっす」
じたばた暴れるJKは何やら耳打ちされるとぴたっと動きを止めた。
私に聞こえないように何やらこそこそ話して数秒、アオトの腕から逃げるように私の方に飛んできたJKをキャッチする。
「っわ、危ないってばもう!」
「みー」
「そんな嫌だった?」
ぐりぐりと私の胸元に頭を擦り付けるJK。アオトがそれを憎らし気に見つめてるのにちょっと笑ってしまった。
「みーみー言ってるだけなのによくわかりますね」
「え?」
何気なく言っただろう言葉だけど、引っ掛かった。
その言葉が本当なら彼にはこの鳴き声の内容が聞こえてないってことになる。
私にしか、この子の気持ちが伝わらないってことなのかな。
「……妬けるな、その顔」
「ん、何か言った?」
「何でもないっす。じゃ、気を付けて帰ってください」
心なしか寂しそうな背中に何も声をかけられなかった。
家に着いて、温め直したご飯を食べるJKを眺めているとスマホから通知音。業務連絡だ。
31日に黒服が一人出れなくなって、休みだった私に入れないかと。
特に予定もないのでOKと返すと、準備よろしくね!とのこと。
「あーそっか、ハロウィン……」
うちのホストクラブの黒服はその日だけ軽めのコスプレをする決まりだ。去年は百均の魔女の帽子型ヘアピンを付けてたけど、今年はどうしようか。
「JK、私に似合うハロウィンぽい何かある?」
「……みー?」
「え?アオトもその日出るからいるけど」
「みー!みっ、みー!!」
「包帯巻くだけでいいって……まあでも楽だしいいか」
「みー!みー!!」
「そんなに可愛いの似合わんの私?」
可愛くしちゃダメ!とやたら言ってくるJKの頬をぶにぶにしながら、傷メイクもしようかなと動画サイトを開いた。
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レオレ〇●〇(プロフ) - ゆめさん» 語彙力が消えちゃうほど面白かった…ってコト?!冗談ですすいません😂🙏発狂するほど最高の展開だったということですよね!ありがとうございます!!✨ (11月8日 19時) (レス) id: fcfeecadee (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ(プロフ) - うわぁァァァァ (11月6日 23時) (レス) @page22 id: 7567b9ecd3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:レオレ〇●〇 | 作成日時:2023年10月27日 21時