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Wednesday ページ5

ここ最近、湿度が高くて洗濯物が乾かない。
明日着ていこうと思ってたシャツの裾が湿っぽいのを確認してため息をつく。面倒だけどコインランドリーに行こう。



「で、何であんたがいるの」
「英雄がコインランドリー使っちゃダメってこともないでしょ?」
「はいはいそーですね」


10分じゃ乾かなくて追加でコインを投入する私の横で、ぐるぐる回り出した乾燥機を眺めるジョングク。


「…………水色」
「何見てんだコラ」
「黒が似合うと思うけどなぁ」
「すけべ。ネットで拡散してやる」
「SNSやってないのに?」
「ぐぬ。いや何で知ってんの」
「何でだろうね?」


肩パンしようとしたけど報復が怖くてやめた。彼からのじゃなくて、彼のファンと、


「げ、もう膝まで来てる」
「わー、あはは」


彼に加護を授けているだろう水の妖精からの報復だ。後者なんてすでにお怒りなんだろう、コインランドリーを水槽にする勢いで水を送り込んでいる。


「ねえ笑ってる場合じゃないんだけど。何とかしてよ」
「んー。僕と付き合えばいいんじゃないかな」
「何故そうなる」


逆効果の最悪手を提案してきたので思わずため息。
神様や妖精の加護は、その方たちからの寵愛を意味する。彼に多くの加護があると知っていて恋仲になるのは、その多くの神様や妖精に喧嘩を売ることと同義なのだ。


「ねぇAちゃん。好きだよ」
「はいはい」
「本当に。24時間ずっと君のことで脳内が埋め尽くされちゃうくらい」


既に胸まで水に浸かるくらい水位が上がってきた。体温は奪われているはずなのに体の中心がじくじくと熱いのは、きっと見つめてくる彼の瞳のせい。


「僕の時間も愛も何もかも君にあげる。例えば、世界を救った僕の歌をこれから一生君だけに捧げるとか」
「ばか。あなたの歌はたくさんの人が聞いてこそのものでしょうが」


そう言うと、ぽかんと口を開けて間抜け面になった。見たことのない表情を見てしまって思わず笑ってしまう。
その瞬間、ざばっと一気に水位が上がった。このままだとまずい、とその辺にあったはずのテーブルを足で探してその上に乗る。それでも水位は胸の下辺り。


「あ、ずるい」


そう零したジョングクもテーブルに乗ってきた。いや、あなたが私から離れてくれればいいと思うのだけど?

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レオレ〇●〇(プロフ) - 鹿さん» 多くの加護を持つ英雄に対する一種の信頼のようなものだと思っていただければ…淡白すぎますけどね😂(返信遅れて申し訳ないです) (8月13日 0時) (レス) id: fcfeecadee (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 主人公飛んでった英雄に対して淡白www (7月28日 22時) (レス) @page9 id: ff43409288 (このIDを非表示/違反報告)
レオレ〇●〇(プロフ) - 鹿さん» コメントありがとうございます!英雄様のかっこいいところもそのうちお見せできると思いますので、楽しみにしていただけると嬉しいです! (7月26日 7時) (レス) id: fcfeecadee (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 英雄まじで可愛い!! (7月26日 2時) (レス) @page4 id: ff43409288 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レオレ〇●〇 | 作成日時:2023年7月24日 16時

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