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"ジローは将来何になりたいの???"
"大切な人のヒーローや!!かっこええやろ!"
"ジローに守れっこないよ"
"やる時はやるヒーローなんや!覚えとけ!"
幼き日々の夢を見た。
私は幼馴染のお兄ちゃん、ジローが好きだった。
もちろん、あれから十数年たった今でも
忘れられぬ人。
初恋の人。
突然引っ越して姿を消した人。
今までの私の人生はそれなりの人生だった、
それなりに告白されて、彼氏もできて、就職もして、それなりに幸せな人生を送ってた。
...彼氏の浮気現場を見るまでは
同棲中で5年付き合った彼氏、同じ会社の営業マンのエリート、相田 優太。
家に帰った時に浮気相手との行為の最中で。
なにも言うことなくそのまま立ち尽くした後に部屋を出てきた。
気づかなかったわけじゃない、優太のデスクに荷物が無くて家に帰ってもいない日。
5年という月日が疑うことを好まないと思っていたから。
飲み会と言われても接待と言われても笑顔で帰りを待った。
「まじで意味わかんないっ、」
零れ落ちる涙も拭えないまま、夏の夜の風は私の頬を撫でていった。
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作者名:Monel | 作成日時:2018年8月26日 0時