episode10 ページ11
医務室行ってみるか。
ペ神は、溜息をつきながら仕事をしていた。
途中途中手が止まったり、涙を流していたが、すぐに手を動かすペ神。
､､､珍しい。普段こんなことなかったのに。
………そんなに俺が死んだことは、みんなにとって大きかったんかな、？
そーいや、みんな自傷行為とかしてるってゾムが言ってたけど…ホンマなんかな。
考えていると、俺の目にあるものが止まった。
カッターだった。この前…少なくとも、俺が生きていた頃はあんなところに置いてなかった。
カッターに血がついているのが見えた。ペ神はしているのだ、自傷行為を。あのペ神でさえ､､､
sn〈次からは気をつけてよ！〉
俺が無茶して怪我をした時は、めちゃくちゃ怒られたけど、それとは反対に、手当てする手は優しかった。
そういう奴なんや、ペ神は。優しいから､､､､
ペ神がしてるなら、他のみんなもしてるんやろうな。
今思えば、誰かと一緒にいる度に、血の匂いがした気がする。気の所為かと思ってたけど､､､
sn「シャオロン､､､」
そう呟いたペ神の声は、震えていた。
sha「みんなのこと、頼んだで。」
俺はペ神にそう言って部屋を出た。
sha「ぁ、図書室､､､」
エミさんいるかな。
あっ、おったおった。いつも通り本読んどるな。
書類してんのか。わからないとこでもあったんか？珍しいな。
あ…あのペン、俺がエミさんにあげたやつや。使ってくれてるんや､､､めっちゃ嬉しい。
確か、エーミール、って彫ってあるんよな。俺もお揃いの持ってる。シャオロン、って彫られてるやつ。
エミさんには、たくさんのことを教えてもらったり、教えたりしたなぁ。
本棚、整理されてないやん。いっつもエミさんが整理してんのに。
しゃあない…この本棚はエミさんから見えへんし、やったるか。
sha「よし、オッケー、終わった〜！」
エミさん。
これからも、みんなのことよろしくな！
頼りにしとるで。
また会えたら、たっくさんいじったるからな！w
…“また会えたら”の話やけどな､､､
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作者名：ミミ | 作成日時：2023年12月4日 17時
