8UPPERSー顔のない天使ー

this　transitory　world　dancing　man・FOUR ページ19

俺は、次の日カナの家に迎えにいった。


夏の日の日差しが君の肌を照らす。


キラキラしていた・・・


カナ「ごめんね！遅くなって」


アーセナル「別にええよ。・・・なんで長袖なん？」


カナ「ちょっとね」


・・・君が微笑んだ。


その偽りの笑顔さえも、


偽りのウソさえも、俺は憎めない。


アーセナル「そっか」


君の偽りさえも憎めないんだ。


どうして？


それは、愛しているから。


・・・好きだよ。カナ。


・


・


・


・


でも、カナは次の日、消えてしまった。


どうして？


なあ・・・


どうして消えてしまうん？


俺の前から。


世界から。


・


・


君の事は、まったくわからなかったけど、俺のことは一番よく知ってくれたよね。


どうして？


あの時、ちゃんと家に送っていけばよかった？


もう少し、早く帰っていれば


もう少し、遅く帰っていれば


君はこんなことにはならなかった？


・


・


『明日会おうね』


そう言ったのに。


こんな形で会ってしまうなんて。


どうして？


カナ・・・


君の名を何度呼べば、


何度後悔すれば、


君は俺の前に現れてくれる？


こんなの・・・イヤだよ。


君が死んでしまったなんて。

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