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信じれない気持ち ページ10
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「ごめん大ちゃん、雨降ってきたから」
「A、待って行かないで。
俺が好きなのはAだから」
す…き ？
大ちゃんが私を…？
驚いて大ちゃんを見返すと、温かな腕が私を包む
「大…ちゃん」
「Aが好きなんだ」
本当に私を大ちゃんが？
嬉しい
素直にそう思った
本当にそうならばどんなに幸せか
でも１つだけ刺さった棘のように引っかかる考え
そのせいでどうしても大ちゃんの言葉を、素直に受け入れられない自分がいる
棘は私だけじゃなく、大ちゃんもだった
.
「A…その…キーホルダーのことなんだけど…」
その一言にビクリと肩が揺れる
嬉しそうに笑う莉子ちゃんの顔が浮かんだ
「ごめんなさい。さっきも言ったけれど、他に好きな人がいるから」
「A」
我に返って大ちゃんを突き飛ばすようにして離れると、雨の中 立ち尽くす大ちゃんを後にして、私は店の中へと逃げ出した
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作者名：みくり | 作成日時：2018年4月13日 22時
