優しい雨 2 ー Daiki.A ー (ページ6)

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ー番外編ー 2 ページ6

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「美味しかったねーオムライス」

「だろー」

ドヤ顔してみせるけど、大ちゃんがやったのはケチャップ担当のみ

けどそんなドヤ顔が可愛いい

ふふふって笑い声を零すと

「なんだよぉ、俺のケチャップがあったから旨さが増したんだぞ」

子供みたい

「そーいやぁ、さっき買ったデザート食べる？」

「うん」

「Aは苺のタルト？」

「そうだよ。大ちゃんはショートケーキだよね……大ちゃん、どのお皿使っていい？」

人のうちの食器棚は分かんないな

「これでいいんじゃない？」

耳元で聞こえる声に心臓が跳ね上がった

私の左肩に手を乗せて、背後から顔を出して食器に手を伸ばす大ちゃんに顔が火照る

「そ、そうだね。ありがと」

「美味しいそー」

子供みたいに目をキラキラさせて、ケーキを頬張る

可愛い…それしか出てこないよ、大ちゃん

大人の男の人に可愛いはどうなのかなと思うけれど
大ちゃんの食べ方は可愛いかった

「A、食べないの？」

うぁ、見とれてしまった

「た、食べるよ」

慌ててタルトを頬張る

私の様子を見ていた大ちゃんが、ぷって吹き出した

キョトンとした私に

「慌てて食べるから…」

口の横に付いたクリームを大ちゃんの指がすくい上げる

「………っ」

「Aのも美味い」

指に付いた生クリームを舐めた大ちゃんが呟く

可愛いなんて思ってゴメンなさい

生クリームを舐めた大ちゃんの顔が色っぽく見えた私は、火照った顔を冷ますように側にあった飲み物を飲み干した

焦る私を横目に、クスっと満足気に笑みを漏らした大ちゃんを、私は知らない

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