今宵は最低で最高な祝福を【短編集】

死人交際？ ページ17

#？？？



キ「ヒラから一切の連絡が来ない」


キヨは泣きそうなのか鼻をすする音が
電話越しに聞こえてくる。
あれから一週間経ったが……
動画も既読も更新も何もかも無いまま
今日を迎えることになってしまった


「俺も、こーすけから連絡ない」

キ「事故かな…？」

「そうだったらこーすけを怒ろうな。ぼこぼこにしようよ」

キ「うん…俺、フジん家 行っていい？」

「駄目だ」

キ「な、んで？」


急いで口を閉じた
キヨも向かってる途中で何かあって
俺、独りになるのが嫌だから駄目って
キヨに来ないでって意味じゃなくて、
言い訳を重ねると ごめん と返ってくる

キヨが謝る事じゃないのに。
何やってんだ俺 最低じゃないか


「迎えに行く、そこで待っててよ」

キ「わかった」


車のキーを差し込んで直ぐ走った









家に付くとキヨが出迎えてくれた
また痩せた気がする体を抱擁しながら
こーすけ達を見つける手掛かりを
血眼で必死になって探していた。

でも目ぼしいのが見つから無かった為
彼らの家族に連絡を掛ける事にした

キヨが自身のスマホを耳に当てて
向こうに何かを聞き始める


キ「お願いしますｯ、教えて下さい！！」


キヨが頭を下げてお願いする
頼むぐらい大切な情報を家族の方は
何か知っているのだろうか？

ちょっとの間 沈黙が続き向こうから
すすり泣きが聞こえてきた
そしてキヨも同じく座り込んだ
とてつもないぐらい泣いていて
下を見ると通話終了の画面が映ってる

あやすように頭や背中を撫でキヨに
何を言われたのか聞く


「なんて言ってたの」


キヨ「いやだ、言わない」


「言わないって、なんでよ」


キ「トラッ、クなんて落ちて来ないだろ、？」


「え？」


トラック？落ちる？…つまり纏めると
トラックが落ちてきて死んだって事？

なんで…？？


キヨは俺の顔を食い入る様に見た


キ「ヒラは当たった二日後に亡くなったって、、連絡すらしないでだぞｯ」


葬式も終わったと言われて疑問は募るばかり
なんで教えてくれなかったんだろうか

ねぇ、なんで

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