俺のカノジョ、めがみ 2【三ツ谷隆】

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「…なるほどねぇ、
　それで送り出してきたんやね？」



『…うん。』




二人に、
どうして予定より早く帰ってきたのかを説明した。




うちの両親は、タカくんが暴走族(チーム)に入っていて
ケンカをしたりすることは受け入れている。


お母さんも昔、少しやんちゃしてたらしくて…。


どんなことしてたのかは詳しく知らないけどね？



そんなお母さんが


「あんたみたいに弱っちぃ男より強い男の方が
　A守ってくれそうでええやんか。」


と言い放ち、
少し嫌がっていたお父さんも言い返せずに認めた、
という形なんだけれど…。




「大変だなぁ…隆くんは大丈夫なのかなぁ…。」



「少なくともあんたの100倍は強くて男気あるから
　あんたが心配することちゃうで。」



「ちょっとママ正直すぎないかなっ！
　確かに僕は弱いけど！」





「にしても、Aはえらい！
　よく笑顔で送り出した。」



『……うん。笑えてたと、思う。』




「そこでちょっとでも引き止めたら隆くんも
　行かれへんかったよ。あの子Aに甘いし。」




「だいぶチラチラ見てたんは笑うけど。
　えらいね、A。ほんまは寂しかったもんね。」




『……うんっ。』




「あぁんまた泣きそうになってる〜大丈夫よ〜。」





お母さんは壊れ物を扱うように
そっと私を抱きしめる。


背中に置かれた手が
トン、トン、と心地よくリズムを刻む。



大丈夫、大丈夫と
沢山の愛情が込められたように優しい声で言われ、

ぐっと我慢していた涙も
また止まらなくなってしまった。




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