俺のカノジョ、めがみ 2【三ツ谷隆】

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『ねえねえ、ちょっと交換しよう？』



「ん？いいよ。俺もそれ食いたかった。」




Aがハンバーグのプレートをスススとこちらに。
俺もカルボナーラをA側に移動させる。




『私くるくるするの下手っぴなんだよね〜。
　気づいたらどんどん大きくなっちゃう。』




なんて言いながら巻かれていくパスタは
既に大きくなっている。




「ちょいちょいちょいすげーことなってるって。」



『あれ？もうなんで〜？』



「巻くの下手すぎるだろ！」



『だってぇ…えぇ〜？ならないの〜…？』




Aは眉間に皺を寄せて、疑うように俺を見る。

なんだその顔は。
俺さっき食ってただろ。

でっけぇ塊は食ってなかっただろ！




「パスタちょっとだけ取って？」



『う、うん。ちょっとだけ…。』



「ここにちょっとスペース空けてんだろ？
　ここで取ったぶんだけゆっくり巻いてごらん。」




Aはすぐに言われた通りにする。
素直だなぁ…。


くるくると巻かれたパスタは適度な量で
さっきと比べて断然すっきり。




『わあ、全然大きくならない！』



「だろ？A山んとこに真っ直ぐ入れてたろ。」



『うん。ダメだったの？』



「あれじゃあ全部絡んで終わんねぇぞ。」



『知らなかった…。うん、次からはこうするね！』




無知を晒してしまいました〜と頭をぺちっと叩く。
なんだそれかわいいなコラ。






綺麗に巻き終えたパスタをひと口でぱくり。
もぐもぐもぐとしっかり咀嚼。




『ん〜、おいしい〜！』




Aは頬に左手を添えて幸せそうに目を細める。



飯食ってるだけでこんな顔見れるなんて
まじ最高だな。

ありがとうファミレス。




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