俺のカノジョ、めがみ【三ツ谷隆】

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あれからすぐに
やべぇ愛上置いてきた
みたいな様子で2人して引き返してきてくれた。

置いていかれなくてよかった。






『あ、ポテトチップス新味出てたんだ。』




コンビニ内をゆっくり物色する。



普段からコンビニは利用するけど
登下校の途中に来ることはなくて、
なんだか全てが少し魅力的に見えてくる。





「愛上もなんか買うのか？」




唐揚げ弁当を持ったペーくん。

しっかりガッツリ食べるつもりなんだ…。




『うーん、買っちゃおっかな？』



「おお、いいじゃん！金持ってっか？」



『うん。ちっちゃいおやつ買えるくらい
　しか持ってないけどね。』




何かあった時、公衆電話にでも使えるようにと
お母さんから渡されている10円玉3枚。


普段は生徒手帳のカバーに入れている。


いざと言う時のために
入れているけど実際使う時がない。



使ってもいいよね…？





うまい棒のコンポタ味とチーズ味を1本ずつ。



パーくんは既に会計を済ませていた。

ビニール袋を右手に提げて私のところに。

唐揚げ弁当と追加で
鮭のおにぎりとあんパンも買ったらしい。


食いしん坊さんだなぁ。


というかそんなにお金もって来てたんだ…
私は30円…


ま、まあまあ、お財布はお家にありますし？
失くすとこわいから持ってないだけですし？

これが全財産ってわけじゃないから別に…！






「お前、うまい棒2本って…
　それだけで足りんのか…？」



『うん、大丈夫だよ。』



「すげぇな…俺2本じゃ足りねぇよ…。」




お腹が足りるというか、
お金が足りないんです…。




「愛上、買おーぜ。」



『あ、うんっ。』






下校中にコンビニでお買い物なんて初めて。



ああ、悪い子になっちゃったな。


バレませんようにっ。




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