俺のカノジョ、めがみ【三ツ谷隆】

＊ ページ38

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「…キスの仕方、ほんとに教えて欲しい？」



『…うん。教えて…？』





かわいすぎる。
いや、かわいいより、なんか、えろい。


体勢も相まってかなりやばい。


これ分かっててやってんのか…？






「……じゃあ、目、瞑って。」



『はいっ…！』




…目を瞑れとは言ったけど、
そんな、ぎゅっと瞑らなくてもいいのに。
かわいいな。ほんと。




「あはっ、もっと力抜いていいんだぞ？」



『えっ、あっ、はいぃ…』





…これ、マジでキスしていいのか、俺。





『タカくんっ、まだ…？』



「する、するからまって。」




んなかわいいおねだりすんなよ…
俺めちゃくちゃ耐えてんだからなっ…！！



一度静かに深呼吸。



Aの頬を優しく包んで顔を近づける。



うわ、まつ毛長ぇ。唇、ぷるぷる。
ああ、かわいい。贅沢だな、俺。






ゆっくり目を閉じて、
Aの柔らかそうな唇に
俺のを合わせた。






　ちゅっ





わざと音を立てて離れてみる。










「……キス、しちゃったな。」



『………大人に…なっちゃった…。』




かわいっ……
これで大人だと思ってんのかよっ……




『ドキドキしちゃった。』



「ははっ、だな。」



『タカくんもドキドキした…？』



「当たり前だろ？つーかこれが初めてだし。」



『…え！うそ、初めてだったの…？』




俺がお前以外とするわけねぇだろ。




「初めてのカノジョもアナタですけど？」



『あ、そっか…。』




顔真っ赤。
かく言う俺も、どうせ真っ赤だろうな。






『ね、タカくん。…ぎゅってしていい？』



「えっ、あ、おう。」




珍しくAからハグの要求をされ、
すげぇだせぇ返事が出る。


Aはゆっくりと俺に寄りかかって、
きゅうっとかわいらしく抱きついた。




『んふふ、私いま、すごく幸せだなぁ。』




……俺も、幸せです………。








Aと俺のファーストキス。


レモンとかイチゴの味とかよく聞くけれど


緊張しすぎて何も覚えてねぇ。





キスよりあとは、
また今度。

















「そんで、どこまでいった！？」



『ちゅー、した！できた！』



「よかったじゃん！」



『緊張しましたっ…！』






「…え？そんだけ？」



『だけって…ほかには……
　あ、ぎゅって、しちゃった…えへへ。』



「A…大事にされてんだねぇ…。」




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