071 急転直下１ ページ22
マネ「櫻井さん、これ…」
個人の仕事の束の間の休憩時間に
俺の目の前に差し出されたスマホ
櫻井「え、何？どした…？」
手を差し出しながら言葉を発する
マネ「尋常じゃないくらい震えていましたよ」
苦笑いを浮かべるマネを見て
あぁ、そういうことね…と
妙に納得してスマホを受け取る
いくらロックしてあるとはいえ
個人情報満載のそれは
人の出入りの激しい仕事の最中はマネに預けてある
スマホに登録されている人物は
俺の仕事の事情を知っている人達だ
だから、連絡を取りたいと思っていても
執拗に何度も履歴を残す人はいない
マネもある程度は俺の交友関係を把握しているから
何か合ったのかと思って渡してくれたんだと思う
櫻井「いったい誰だ…」
呟きながらロックを解除すれば
櫻井「清水…？」
俺のことをよくわかっているはずの
親友からのもので埋め尽くされていて
さすがに何かあったのかと思って
折り返しの電話を掛けようと思い
人気のない場所を求めて立ち上がると
マネと目が合う
櫻井「ごめん、清水からだ」
マネ「あぁ、清水さんでしたか」
櫻井「ん、ちょっと時間、大丈夫？」
マネ「ん〜…１５分くらいでいいですか？」
櫻井「うん」
マネ「私が伝えておきますから
櫻井さんは、電話してきてください」
櫻井「ありがと」
スタジオの隅に人気のない場所を見つけて
そこに移動しながら通話ボタンをタップする
櫻井「何だよ、出ねぇじゃん」
目的の場所に辿り着いても繋がらない電話
どうすっかなぁ〜と考えていると
留守番電話のメッセージが流れ始める
あぁ〜何て残そうか
それとも、一旦切って掛けなおすべきか
瞬時にいろいろ考えていると
メッセージの終わりのシグナルが聞こえて
やっぱ掛けなおすか
そう思って耳からスマホを遠ざけ始める
清水『ごめっ』
聞こえ始めた声に慌てて耳元にスマホを戻すと
荒い息遣いの合間に聞こえる親友の焦った声
清水『仕事中っ、だったんだろ？はぁっ…ごめっ』
櫻井「や、今、休憩中だしいいけど
どうした？何かあったのか？」
清水『Aっ、いなくなっちゃったんだっ』
櫻井「えっ」
清水『Aと、連絡取れねぇんだっ』
今日は…君にとって迎えたくなかった日
君が愛していた男と可愛がっていた後輩が
…………結婚式を挙げる日
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さとみか(プロフ) - はじめまして。しばらく更新されていらっしゃらなかったので待ち焦がれていた更新についコメントを残してしまいました（；＿；）夜桜さんの書くお話が大好きです。お忙しいとは思いますが、これからも楽しみにしています。 (2018年1月26日 18時) (
レス) id: ff0f8b6ad6 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - soraaさん» お返事が、大変遅くなり、申し訳ございませんでしたm(__)m更新も、滞っており、重ね重ね、申し訳ございません＾＾；；ドキドキできましたか？そういっていただけると、とても嬉しいです♪更新スピードは上がらないと思いますが引き続き、よろしくお願いしますm(__)m (2016年3月7日 16時) (レス) id: f4d923564a (このIDを非表示/違反報告)
soraa(プロフ) - 初めまして。昨日、このお話を見つけて一気に読みました。切ないけど、ただ抱きしめあうだけでもドキドキします。翔くんの想いが通じるといいなと祈りながら読んでます。続き楽しみにしています♪ (2016年2月28日 21時) (レス) id: e7c909fbb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜
| 作成日時：2015年4月22日 19時
