060 君に近づきたい６ ページ11
君はどうして気がつかないのだろう
君が警戒しないようにしたのは俺だけど
だからって
俺と君が男と女であることに変わりないのに
君は俺を警戒しない
俺が君を…って考えが君の中にないような君の様子
もっと、もっと…君に近づけば
君は気がついてくれるのだろうか？
もっと、もっと…君に近づけば
君の気持ちも揺れ動いてくれるのだろうか？
俺の腕の中で眠る君を見つめる
無防備な寝姿
寝付きが悪いって言っていたのに
俺と話をしている間に眠りに落ちてしまった君
眠る君の身体を抱き締めたまま横になって
君を見つめる
俺の身体に擦り寄ってきて君は眠る
甘えるように…頼りきっているように…
そんな君をずっと見つめてた
A「やっ…置いてか…い、で…」
すやすやと眠る君に誘われるように
俺にも堪え切れない眠気が襲ってきて
こんな君を独占できる贅沢な時間を
終わりにしたくねぇなって抗ってみても
常に疲れている身体が求めてくる睡眠欲に
抗うことなんて出来ない
重くなっていく瞼を開けていることも限界を迎え
うとうとと眠りの底に落ちていった
ゆらゆらと現と夢の世界を
行き来している時に聞こえた君の声に
意識が急に覚醒していく
櫻井「A…？」
重い瞼をゆるりと開くと
閉じられた君の目から零れ落ちる雫
苦しそうに寄せられる眉
A「…行か、な…いで…」
途切れがちに紡がれる言葉
俺の呼びかけに反応しない君は眠ったままなのに
苦しそうに静かに涙を流し続ける
櫻井「A…？大丈夫だよ？
俺が…いるじゃん…」
何度も…何度も…眠る君に向かって囁く
君の苦しみを取り除いてあげたくて
背中を撫でて…頭を撫でて…頬を撫でて…
安心して欲しくて…
俺がいるよ…もう…寒くないでしょ？
ぽかぽか…伝わってねぇの？
苦しげな君を見つめていると
俺も胸が苦しくなる
君の胸に住み続ける男
君が忘れられない男
裏切られても忘れられない男
君の心の大部分を占める男
それをまざまざと見せ付けられて
…胸が苦しくて…辛い…
俺の腕の中にいるのに
他の人を想い…追い求める君
ぽかぽかとした心と
凍える心が俺の中で同居している
ぽかぽかを増やしたいけど
ぽかぽかで心を満たしたいけど
眠る君はそれを
…俺に与えてはくれない
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さとみか(プロフ) - はじめまして。しばらく更新されていらっしゃらなかったので待ち焦がれていた更新についコメントを残してしまいました（；＿；）夜桜さんの書くお話が大好きです。お忙しいとは思いますが、これからも楽しみにしています。 (2018年1月26日 18時) (
レス) id: ff0f8b6ad6 (このIDを非表示/違反報告)
夜桜(プロフ) - soraaさん» お返事が、大変遅くなり、申し訳ございませんでしたm(__)m更新も、滞っており、重ね重ね、申し訳ございません＾＾；；ドキドキできましたか？そういっていただけると、とても嬉しいです♪更新スピードは上がらないと思いますが引き続き、よろしくお願いしますm(__)m (2016年3月7日 16時) (レス) id: f4d923564a (このIDを非表示/違反報告)
soraa(プロフ) - 初めまして。昨日、このお話を見つけて一気に読みました。切ないけど、ただ抱きしめあうだけでもドキドキします。翔くんの想いが通じるといいなと祈りながら読んでます。続き楽しみにしています♪ (2016年2月28日 21時) (レス) id: e7c909fbb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜桜
| 作成日時：2015年4月22日 19時
