君に恋した理由｡【*名前変換オリジナル】

(10)貴方side. ページ10

.


.


A「………｡」


.


.


私はｼﾞｯ､と黒板とにらめっこしてた｡


.


.


いや､ね？

別にバカって訳じゃなくて…


.


.


.


先生「えー…で､ここがこうなって…」


.


.


.


先生の教え方が悪いんだ｡

そうだ､きっと｡


.


.


.


A「………？」


.


.


判らない､

さっぱり解んない､っていうか最近何もかも判らない気がする｡


.


.


―…先生のせいにしてごめんなさい｡


.


.


A「……はぁ､」


.


.


そう溜息をついた時だった｡


.


.


.


柚樹「…何お前､んなのも解んねぇの?」


.


.


.


紛れもなく､

私の隣の席から聞こえてきた｡


.


.


.


ちょっとだけ小馬鹿にしたような笑みを浮かべてくる｡


.


.


.


A「……悪い…？」

柚樹「や､別に？お前って優等生っぽいのになって思ってさ」


.


.


んな訳ない｡


.


.


家族みんなバカですから｡

私は家族中で二番にバカですから｡


.


.


一番はお母さん(笑)


.


.


A「あー…もうやだｯ､何これなんなのｯ!?先生の教え方わる…」

先生「悪かったな｡」

A「……ごめんなさい｡冗談ですよ､じょーだん」


.


.


つい

口に出してしまった､それも先生に聞こえる声で｡


.


.


.


あぁ､もう本当についてな―…｢ぷｯ…｣


.


.


.


A「……笑った？」

柚樹「笑ってな…い…ｯって､…ふはっ」

A「笑ってる!!」


.


.


.


「笑ってない」って言いながらも

腹をかかえてすごい笑ってる…


.


.


数学が苦手なだけだしｯ!

他は出来るんだから!!


.


.


柚樹「おこんなってー(笑)」

A「…怒ってないもん…」


.


.


.


怒ってない､

怒ってないけど―…


.


.


.


ちょーっとだけ､

むかついた｡


.


.


.


いや元からね

むかついてるんだけどね？また別の―…


.


.


.


.


柚樹「あー、可愛い可愛い」


.


.


.


.


―…別の…ね？


.


.


.


.


A「―…え？」


.


.


柚樹「……あ｡」


.


.


.


むかついてるんだか……ら…ｯ…


.


.


.

(11)貴方side.→←(9)彼2side.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す