君に恋した理由｡【*名前変換オリジナル】

(27)貴方side. ページ27

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A「……あ､私そろそろ帰るね｡」


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暇とは言っても､

午後からは塾が入っている｡


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佳祐「…あー､おう｡さんきゅな｡」

A「別に…私､ｼﾞｯと座ってただけじゃん(笑)」

佳祐「まぁ､そうだけどさ｡助かったよ｡」


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そういって微笑む｡

けど今日の笑顔は､いつも見せてる笑顔と違った｡


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A「…そう？じゃあ､ね｡」


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何か､すごい優しい笑みだったような｡

…気のせいかな｡


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佳祐「またな｡」


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そういって手を振ってきた｡

皆見てるし､恥ずかしいんだけど―…


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A「…ばか｡」


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私は､小さく振り返して図書室をあとにした｡


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A「…あっつ…」


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図書室とは違って､

本当に真夏の暑さって感じ｡


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こんな中､塾に行くのか―…って思うと､ダルい｡


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A「…今日はサボればよかったかな｡」


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結構、

となりにいるだけでも楽しかった｡


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ちょくちょく話かけてくれたし｡


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普通に楽しかった｡


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だけど､これとサボればよかったっていうのは関係ない｡


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ただ､ダルいから｡

暑いから―…


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ただそれだけのはず｡


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A「…はぁ､塾頑張ろう…」


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私は青く雲ひとつない空のしたを歩いていった｡


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