◆俺様のカルテ◆ (ページ15)

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視線がぶつかり合い

吐息がぶつかり合い…

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目の前の櫻井先生に、私の心臓はﾄﾞｸﾄﾞｸと鼓動を打ちっぱなしだった。

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なに？

何か言ってよ

このままじゃ私

心臓破裂しちゃいそう…。

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「…キス、していい？」

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誰もいない、ｼｰﾝ…としたﾘﾊﾋﾞﾘ室に響く櫻井先生の低い声。

唐突にｽﾄﾚｰﾄに

またなんかの冗談でしょ？って、咄嗟に考えたけど…

その瞳が冗談に見えなかった。

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「いいの？するよ？キス…」

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男の色気を帯びて舐めるような視線で見下ろし

私の唇を…そっと愛撫した。

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否定しなかった。

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とにかく黙ったままの私の後頭部が、櫻井先生の手によって押さえられ

ゆっくりと…お互いの唇の距離が縮んで来た。

そのまま自然のごとく重なる。

以前のような強引なキスではなく、優しく入り込んでくるような…甘い口付け。

瞳を閉じて私は、まんまと酔いしれた。

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もう、あなたがわからないです。

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ただ、ひとつだけ

唇に触れる柔らかさが教えてくれたこと。

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私はあなたに…恋してる。

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