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コンビニに着いたらAさんのタバコタイムの後ATMでお金を下ろしてついでに買い物をした。フライドポテトとフランクフルトを2人で食べながら歩く夜道。
『深夜の油もん最高』
カ「旅行いつ行くか決めましょ」
『いつがいい?』
カ「んー、今月は厳しいから来月かなぁ...」
『どこ行きたい?車で行けるとこならドライブ動画撮りたい。』
カ「ゆっくり喋りたいから車移動希望で」
『おっけ、そしたら〜』
運転するのはAさんなのに文句1つ言わずに旅行先を考えてくれている。もうどこでもいいな、どこだって楽しそうなんだもん。
カ「どこ行きたいですかぁ?」
『んー、なんだろ?温泉とか行きたい?』
カ「Aちゃん温泉苦手でしょ?」
『え、私言ったことあった?』
カ「多分無いけど何となくわかる」
『やー、ちょっと苦手〜!』
意外と神経質なAさんは軽度潔癖な所がある。テレビ局とかのお手洗いを使う時に便座を1度拭いてからじゃないと使えない話を聞いたことがある。
カ「客室露天ならまだしも温泉は無理でしょ」
『うん、ごめん』
カ「なんで謝る?謝る事ないよ」
『だってカンタは温泉とかサウナ好きじゃん』
カ「Aちゃんを不快にさせてまで行きたい場所じゃないでしょ」
『え、神。』
カ「私だ。」
俺のボケに無邪気に笑うAさんの手を引き足早に帰宅。家に入って速攻1万円分の千円札を貯金。そんな俺を見てAさんはケラケラ笑ってる。
『私のこと大好きって事ォ?』
カ「あ、そゆことォ!」
『えへへ〜私も〜』
カ「え、なんか、俺からお金搾り取る気でしょ?」
怒りながら財布を手に取ると彼女はまた可愛く笑いながら手を叩いた。
『私とカンタがこんな会話してるって視聴者さんは微塵も想像してないだろうな〜』
カ「お互いあっさりと思われるタイプですからね」
『意外と彼女に甘いの可愛いね』
カ「Aちゃんも俺にだけデレデレなのめっちゃ可愛い」
手を伸ばすと嬉しそうに近寄ってきた彼女は俺の膝に腰掛けて唇を重ねた。
『好き?』
カ「超好き」
明日トミーに好き貯金自慢をしよう。それで動画に映る場所にケースを置いたら視聴者さんはきっとあれ何?ってコメントに書いてくれる。それを見つけたトミーはAさんに聞くだろう。その時俺を弄る為に嬉しそうに話すであろうAさんを頭に思い浮かべながらもう一度唇を重ねた。
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作者名:ぴあ | 作成日時:2022年7月22日 20時