第十三話 ページ18
ヘルブラムside
思い出す事で、『今』を失ってしまうんじゃないか…。
そう言ってAは涙を流した。
その姿が、
今にも消えてしまいそうなくらい
弱々しくて…。
―――彼女はいつも強くあろうとしていた。
だから、人前で弱いところなんて見せないし、
涙を流すこともなかった。
だから、彼女が今泣いているのは、
それだけ、恐いって思ってるんだろう…。
彼女の心は今にも崩れ落ちそうなくらい、
脆いように見えた。
胸がしめつけられるように痛んだ。
それと同時に
誰かが彼女を支えなければ…。
誰かが彼女を守らなければ…。
強くて仲間思いな優しい彼女を…。
本当は弱くて脆い彼女を…。
そう思った。
気づけば、いつの間にか
彼女を抱きしめていた。
『チミの隣にいる。』
俺っちは彼女にそう言った。
…数秒間の無言の後に、
彼女が発した言葉に
思わず笑ってしまった。
あ)「いや…。その…。
おっさんがうら若き乙女を
抱きしめている
この状況はどうかと思うんだが…。」
………。
へ)「…ぷっ。あはははは。
この状況でそー言うこと言う?」
あ)「いや…。この状況だから、だ。」
たしかに外見年齢的に
彼女は10代〜20代。
俺っちは40代〜50代。
確かにおかしな状況だっ!
へ)「ごめんごめん。
確かにおかしな状況だね〜。」
抱きしめている手を少しゆるめる。
けど、離しはしない。
あ)「そう思うなら離せ。」
へ)「…ん〜。
じゃあ、この姿ならどう?」
ぼんっ。
彼女の知らない、いや…覚えていない
とっておきの姿を見せる。
へ)「ふふっ。この姿ならどう?
お似合いかなぁ?」
笑いながら言う。
彼女はとても驚いていた。
…この姿になったのは
とても久しぶりだなぁ。
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野良。 - リクエストありがとうございます!了解しました!書きます! (2015年3月26日 17時) (レス) id: b2b9b3ff4a (このIDを非表示/違反報告)
桜時雨忍 - 番外編のストーリーのその後が読んでみたいです!! (2015年3月26日 17時) (レス) id: edfa1e40db (このIDを非表示/違反報告)
雪フリー - 続きが早く読みたいです!! (2015年3月19日 19時) (レス) id: edfa1e40db (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - 面白い (2015年3月15日 22時) (レス) id: 105d4d26bb (このIDを非表示/違反報告)
野良。 - 花さん» リクエストにお応えして、主人公を姫役に出演させます!リクエストありがとうございました! (2015年3月12日 21時) (レス) id: b2b9b3ff4a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:野良。 | 作成日時:2015年2月14日 20時