俺が恋のキューピットになるまでのお話【Fischer's】 (ページ7)

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ﾊﾞﾀﾝｯ

「うわ、どうした」

「シルク…どうしよ…」

凄い勢いで俺の家に上がり込んできたA

その表情は何かに困っているようだった

「どした？」

「告白…された」

「は！？！？」

ついにマサイがやったか！？

なんて一瞬頭をよぎったがそれはない。

話を聞くと高校時代に仲のよかった男友達と連絡を取り合っているうちに告白されたんだとか。

「どうしよう…」

「付き合うの？付き合わないの？」

「付き合えないよ！だって、私は…」

「好きな人がいるもんな～」

マサイと付き合う以外はあり得ないと思ってる

Aはそういう奴だし、

自分の気持ちに嘘は付けない

しかし、たまに変なことを言い出す

「…でもさ…好きな人は振り向いてくれないし」

「……ん？」

「付き合ってみたら好きになって、好きな人を忘れたりできるのかな…って、ちょっと思ったりする」

Aは悲しそうに笑っていた

「…A」

「……」

「それはAが後悔すんぞ？アイツに彼女がいる訳じゃないんだし、諦めんなよ」

「…何年片想いしてると思ってるの？悪態ついちゃう私も悪いけど、マサイが振り向いてくれるなんて思えないよ…‼」

また勢いよくドアが閉まり、静まり返った部屋

あんなに悩んでるなんてちっとも思ってなかった

俺は2人の気持ちを知ってるから

いずれくっつくだろうと過信してたんだ

Aの気持ちが揺れてる

ここで動かないとマジで取られんぞ、

マサイ

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