俺だけの天使

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メンバーみんな、
口開けて、
ぽかーんとしてる。


そのうち、大騒ぎし出した。


「神ちゃんてノンケちゃうん？！」


「男と付き合うてた事なんかないやん！」


「あ、あの彼女は？
雑誌のモデルの子！
付き合うてたやん！」


「なんかの冗談やろ？
淳太やあるまいし。
ほっ、ほんまにこの子と・・・」


悪気はないんは分かるねんけど、
俺の個人情報、大毅に漏らしまくり。

大毅の表情、曇ってもうたやん・・・


ソファから立ち上がって、
所在なげに立ち尽くしてる大毅の手を取って、
ぎゅっとつなぐ。


「俺、本気やねん。
みんなにも紹介したくて、
楽屋に連れて来てん」


再び、しーんと静まり返る楽屋。


「そ、そうなんや・・・」


濱ちゃんが言うたんを皮切りに。


「おめでとう！
神ちゃん、やったやん！
こうして見ると、二人お似合いやわ」


望も言うてくれて。


他のメンバーからも、
冷やかし半分の祝福受けた。


大毅はもう、
照れてもうて大変で、
俺の後ろに半分隠れてる。


淳太だけが複雑な表情してんのが、
気にかかる。


一応、大人の対応で、


「良かったな。仲良くな」


言うてくれたけど。


大毅のこと、相当タイプなんやと思う。


切ない感情が、隠しきれずにダダ漏れやねんて。


「そういうことなら、
俺らももう友達や。
そうや。
これから、重岡くんも一緒に、
みんなで打ち上げ行けへん？
ぱあっと焼肉でも」


望が言い出して、
みんな盛り上がってる。


「大毅、嫌やったら無理せんでええで？」


断る思たのに、

大毅はちょっと嬉しそうで。


「無理なんかしてへんよ。
神ちゃんの大事な人らやし、
俺も仲良くなりたい。
みんな優しいし」


健気なこと言うねん。


「決まり！
じゃあ、いつもの焼肉屋にレッツゴー」


濱ちゃんもはしゃいでる。


淳太が、ちらっと大毅のことを盗み見てる。

淳太のこんな惚けた顔、初めてや。


本気になったりせえへんよな？





個室の焼肉屋。


大毅がおるせいか、
淳太が奮発してくれて、
グレード高い方のお店。

当日すぐやのに、
淳太が電話して、
一室取ってもろてた。

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