俺だけの天使 ２

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二人で食べる朝ごはんは、
あんなに美味しいのに・・・

謝りたいけど、
素直になるやり方も知らん。


ごめんね、言うても、

あんな烈火のごとく怒ってた、
ともが聞いてくれる思えへんもん。




研究室のシャワー浴びた後、
大学の図書館で資料読んで気を紛らわす。


普段なら集中して、
数時間なんてすぐ経つのに。

時計の音ばっかり気になって・・・


忙しいともが、
せっかく３日続けて休みやのに。

今日だけは、
論文書くの休んで、一緒に出かけたいなあって、
甘えてみようと思ってた。

ともは、休みは、
基本、家におりたい人やねんけど、

俺が甘えたら、時々、
ドライブ連れてってくれるねん。

ともの運転してる姿が好きやねんなあ。

運転する時とか、
家で本読んだりゲームする時は、
メガネかけるねん。

それがまた、カッコええねんなあ。


「ふう・・・」


あんまりでかいため息やったせいか、
司書の人がギョッとした顔で俺を見てきたから、
慌てて、図書館を後にした。


とぼとぼ、研究室に向かって歩いてたら・・・


裏門から河本先生の車が入ってくるのが見えた。


窓がするする開く。


「重岡くん！日曜なのにどうしたの？」


「ちょっと、用があって・・・」


苦し紛れの嘘。


河本先生はお見通しかもしれへん。


「僕も、ちょっと用があって来たんだけど。
すぐ終わりそうだから、
一緒に食事でもどう？」


聞かれた。

ひとりぼっちより全然ええ。


これ以上一人でおったら、
俺の悪い癖で、

マイナス思考の渦にのまれて、
がんじがらめになってまうもん。


「はい・・・」


昨夜、玄関先で、ともが言うてたこと、
ちらっとだけ、頭を掠めた。

河本先生が俺に気があるやとか、何やとか。

とも、売り言葉に買い言葉で、
あんな突拍子もないこと、言い出したんやろうけど。


ほんま、意味分からん。


河本先生って、４０手前で、もう大人の男の人やしさ。

奥さんも娘さんもおるねんで？


何の危険もあるわけないやん。


ともも、本気で言うてるわけちゃうやろうけど。


何をあんなに怒っとったんか、
ともの考えてること、
やっぱり分からへん。

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