俺だけの天使 ２

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赤side


あんな不機嫌なともなんか、嫌いや。


俺、悪くないもんっ。

悪くない。

悪くないんかな？


俺が悪いんかな・・・


「やからって、
あんな言い方せんかってもええやん」


涙、止まらへん。


「なんであんな酷い事言うてもうたんやろ」


恋の事ばっかり考えてんのは、俺の方。


俺、とにかく早く一人前になりたくて焦ってる。

ともにばっかり、
負担かけたくなくて。


あんなええマンションの家賃半分なんか、
俺には到底無理やから、
ともがほとんど出してくれてる。

生活費も折半とは程遠い。

出し合ってるお金では足りへんなるから、
ともが気付いた時に何でも買うといてくれるねんな・・・

しょっちゅうプレゼントくれるし、

外の食事やデート代は全部、ともが払ってくれて、
おまけに、
俺が見たことも聞いたことも無いようなええお店、
連れてってくれるねん。


とものお給料がなんぼとかは知らんけど、
きっと俺が見た事もないような金額もらってるんは、
一緒に暮らしてたら、嫌でも分かる。


そんなら、家事は俺の方が、思ても、

とも、料理も掃除も洗濯も得意でさ、
俺が気付く前にささっとやってまうし・・・


折半で暮らすために、
ともに生活のレベル下げてとは、
よう頼まんから、
俺の年収を上げるしかない。


そんために、
がむしゃらにやった結果がこれやねん。


俺、とことん、恋愛に向いてないんやと思う。

ともが初めての恋人やのに、
いきなり同棲なんか、
ハードル高い事、してしもてて。

上手いやり方も分かれへんくせに。



急いで出てきたせいで、
携帯も家に忘れて来てしもた。

財布だけはポケットに入ってたから、
とりあえず定期で大学まで。

俺に行く宛なんかないし。


真夜中の研究室は慣れてる。


今日は誰もおらんみたいでホッとした。

思いっきり、泣ける・・・



とも、まだ、俺んこと、怒ってるかな。


別れようって言われたら。

考えただけで、涙が溢れる。



泣き疲れて眠ってたみたいで・・・

気付いたら、翌日の朝になってた。



日曜やし、誰も来えへん思う。


研究室に常備してる、
カップスープとクラッカーで、
味気ない朝ごはん。


ちっとも味感じひん。

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