俺だけの天使 ２

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喉がつかえて、上手く喋られへん。


「望？」


流星が、不思議そうに、俺の顔を覗き込む。


「俺、俺な。
流星を好きって気付いてから。
次に流星が好きって言うてくれたら、
俺も、って言おうって決めてたん。
そやのに、
流星、ちっとも好き言うてくれへんから。
自分から言わなあかんって思って。
それで、今日、ここに来てん」


「え、それって、どういう・・・」


「やから！
流星が、好き、
ほんまはずっと好きやったんかもしらん。
けど、流星を好きになるん、怖かった。
流星だけは好きになりたくなかったのに。
好きになっちゃったから・・・」


ちょっと悪口入ってしもたけど、
大体は思ってることは言えたと思う。


頑張ったのに、
流星はぽかんとした顔してる。


「望、も、俺を、好き？」


「そう言うてるやん」


「ほんまに？
濱田さんは？」


「流星、嘘やろ、言うてたやん」


「最初はそう思てんけど。
この前のエレベーターんとこで、
濱田さんに、
望は譲らん的なこと言われて。
ほんまやってんなって思て。
諦めようて、ここ数日ずっと落ち込んでた」


「ちゃうねん、あれは。
流星は西畑さんと付き合うてんのかなて、
俺、泣いてしもて。
濱ちゃんが慰めてくれて・・・」


「なんで俺が西畑と付き合うん？
あいつは有能な右腕やで？」


「部屋でワイン飲み直すて・・・」


「ああ。
あれ仕事やで？
うちの社、輸入ワインも取り扱うてるねん。
試飲するにも、
帰り運転出来ひんなるし、
うちでやろってことになっただけ」


「そうやってんな。
俺、勘違いして。
いっぱい泣いてんからな！」


流星の肩、叩いたら、
その手掴まれて。


ぎゅっと抱きしめられた。


「これからは絶対に泣かせへんから」


「約束やで？
浮気したら成敗する」


「こわ」


「浮気、するん？」


ちらっと見たら、


「するわけない。
これでも結構一途やねんで？」


流星は、笑窪見せて笑った。


「・・・ほんまに？」


「何年好きやと思てんねん。
望だけを」


「流星・・・」


へへって、照れ笑いした時。


流星が、顔傾けた。


影が出来て。


キスされる思た時。



ガタンバタンって、後ろで派手な物音がして、

焦って離れる。

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