俺だけの天使 ２

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最高の彼氏やのに。


自分の気持ちさえ、自分の思うようにいかへん。

















５月に入った。


世間はgwや言うても、俺らの仕事には関係なくて。


今日は流星の会社のCM撮影。


俺と神ちゃんは大学生って設定らしいて。


朝から、
エキストラの女の子たちとカフェでお茶してる場面の撮影して、

休憩挟んで、

次は、おっきな講義室での講義受けてるとこの撮影。


今日は、濱ちゃんが一緒やないことに、
ちょっとほっとしてる俺、最低よな。


流星とスイカを食べた、
衣装合わせの後、

割とすぐに，

濱ちゃんには、きちんと断ってん。


分かってくれたような、そうでもないような。


「望が誰かと付き合うまでは諦めんでええかな？」


ていう答えやった。


俺が答え出すことのはずやのに、
濱ちゃんが決めてるあたりがおかしいねんけど。


そっからもう２週間は経つ。


生活圏がおんなじやから、


流星とは、

使う、

スーパーもコンビニもドラストも、
コーヒーショップも、

何なら、ジムまで一緒で、

しょっちゅう顔を合わす。


仕事でも、何回か会うてんけど、
その度に、胸がきゅるるるって鳴るから、

困ってる。


俺が好きって言うたら、

流星どうするんやろ？


うん、知ってたで、


言いそう。


そんで、その先、どうなるん？


なんもならん気もしてきた。


流星って、掴みどころないねんもん。


俺のこと好きって、よう言うけど、

返事を求められたことってないよな？


「とことん変わってる。変人や」


つい声に出てたらしい。


「誰が？まさかの俺？」


講義室の隣の席におる神ちゃんに聞き返された。


ほんのわづかな撮影の合間にも、
流星のこと考えてるなんて。


重症や。


「ちゃうちゃう！神ちゃんちゃうよ！」


「ほなら誰？」


「誰って・・・」


「分かった」


含み笑いされた？


「答え言わんでええ」


「なあ、望、
今度のファッションイベントな、
大毅も呼んでん」


「ふうん、仲良しやな」


「珍しく、大毅の方が来たいってねだってきてん」

　
神ちゃん、ほんまに重岡くんにベタ惚れやもん。

甘やかしまくってる。

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