俺だけの天使 ２

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「嫌いなれたら苦労せんわ。
好きやから。
好き過ぎて、
あんな感情乱してもうてん」


「とも、俺んこと、
す、す、好き過ぎるん？」


真っ赤っかなくせに、
嬉しそうに聞いてくる大毅。


「かっこ悪いな、もお。
最近、大毅、忙しそうで。
せっかく休みでも、
ちっとも俺に構ってくれへんし。
おまけに河本先生の話ばっかやし。
他の男、褒めちぎられて、
ええ気せんやろ。
そいつに明らかに狙われてんのに、
それに気付いてもないし。
大毅の仕事のこと分かってあげられへん、
俺なんかより、
あの人が好きなんかな、とか・・・」


「ちゃうねん！
俺、ともともっと対等になりたくて。
今の俺は、ともにしてもらうことばっかりで。
それには、
お金いっぱい稼がなあかんって。
最高の論文書くには、
河本先生に教えてもらわなあかん事、
いっぱいあったから・・・」


「大毅、そんな事気にして、
徹夜してまで論文書いとったん？」


「そんな事ちゃうよ！
おっきな事やで！
俺、ともに何も返せてないから、
やから、ともが俺のこと、
嫌になったらって不安で」


「大毅。
俺はしたくてしてんの！
大毅の笑顔が見れるだけで、
俺まで幸せになれるねん。
やから、もういっぱい返してもろてる。
将来の夢のために頑張る大毅は好きやけど、
無理はして欲しないし、
たまには、そのさ、
ちょっとでええから、
俺にも構って欲しいし・・・」


恥ずいから、最後の方は声がちっちゃなってく。


「とも、寂しがりなん？」


「・・・知らんかった？」


「うん」


「ほんなら、俺、ずっと、とものそばにおれる？」


「当たり前やん。
ずっと一緒におってくれな困る。
大毅の方こそ、俺が邪魔な時あるんちゃうん？」


「ない。
俺、ともがおる気配があるだけで、
気持ちが落ち着くねん」


「・・・あんま可愛ええこと言わんとって」


大毅の黒髪を撫でて、
もう一度、口付ける。


キスする度、
いまだに、
大毅、真っ赤んなるねんな。

こういうピュアなとこ、
大好きやねんけど、

どうしても、
他の男の独占欲もかき立ててまうやろ。


「もう嫉妬させんとってや？
身がもたんわ」


「とも、そんなに嫉妬しとったん？」


「もお。
大毅、やっば分かってへんやん。
俺、寂しがり屋やし、やきもち妬きなんじゃ。
ええ加減覚えなさい」

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