記憶を消せない【呪鬼】【魔主役】

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『うま…』

昼食の味を感じるようになってきた

気持ちが落ち着いてきた証拠かな

『…』

その精神じゃ社会で生きていけない

…か

前まではこんなんじゃなかったと思うんだけどなぁ

『ダメだダメだ』

ブンブンと頭を横に振る

こんなこと考えてたらまた御飯が不味くなる

『そういや今度の解散選挙、
完全にロノウェさんが上だよなぁ。
悪魔の性質上しょうがないのだろうけど…』

まぁどっちに転がろうが私は空気になるだけ

生徒会長が変わろうがどうでもいいな

…いやそれは学生としてもアラサーとしてもどうなんだろうな

『はぁ』

「どーしたのよ」

『Aくん』

「なんか悩みごと？」

『いや、ただボーっとしてただけだから』

「そっか」

これ以上何も聞いてこないなら話しかけないでよ

めんどくさい

「…」

『…』ﾓｸﾞﾓｸﾞ

この空気が嫌で

早く終わらせなくて

すぐに御飯を食べ終わり教室に戻った

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