朝起きると、一般人になってました。Final

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薮「…涼介、ごめんな、いなくなったりして…」


だめだよ薮ちゃん、




俺は今、必死に涙を堪えようとしているのに、そんな優しい事言っちゃだめ、


山「…ばか、」



薮「うん、俺はばかだな、」



山「一緒に元に戻すって言ったじゃん、…ほんと大バカ、だいっきらい、…だいすき、」



今発している言葉が自分でもびっくりするような矛盾を生んでいることに気づいているけど、そんなのを拭えるような語彙は今の俺には存在しない、


薮「…俺も大好きだよ、…ごめんな、」



涙を流して八つ当たりして、矛盾を生んで…、こんなに子どもっぽい俺を、優しく抱きしめる薮ちゃん。


あぁ、だめだよ、



頑張るって決めたのに…、




電話ではあんなこと言ったけど、正直泣くつもりなんて無かったのに、





俺の方が先に泣いちゃってるじゃん、





薮「…涼介、ほんとごめん、」





もう消灯時間もすぎてしまって、病室内の電気も暗めにしていたから 静寂と暗闇が俺らを包み込む。








…そんな暖かいような空気に流され、薮ちゃんにぎゅっ、と抱きついて涙を流していると耳元で少し聞こえる嗚咽、



あぁ、泣いてるのは俺だけじゃないんだ、なんて安心感と共にどんどん溢れ出す涙。




いつしか俺は、流れ続ける涙に逆らえなくなっていた

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