朝起きると、一般人になってました。Final

61 ページ11

有「ね、山田… 山田は何を知ってるの？」

大ちゃんからの質問にはぐらかして答えたのが目に見えたのか、真剣な眼差しでそう聞いてくる大ちゃん、





そんな大ちゃんに、言っても信じてくれないくせに…なんて心の中で悪態をつく。


けど、

山「…なんだろね、俺自身も何がわかってるのか分かんないや」



へらへらー、とまるで伊野尾ちゃんのようにそう言うと困ったような笑顔を浮かべた大ちゃん。




有「…取り敢えず、病室戻ろ？
山田いま入院してんだから」



大ちゃんから突然発されたその言葉。



え、俺入院してんの…？




確かに、今みんながいる所は薮ちゃんのいた所だから薮ちゃんの存在を知らない状態のみんながいるのは少しおかしい…



でもなんで俺、

山「…何で入院してるんだっけ？」





有「へ？車に轢かれちゃって足動かなくなっちゃったから入院…、」



山「え、じゃあ俺ここまでどうやってきたの？」



有「あれ、？」




いかにも不思議そうな表情を浮かべた大ちゃん、




…その可笑しな出来事の謎を解くため、立ち上がろうと足に力を入れてみる。







山「…あれ、立てない、」


…あれ？



車に轢かれて…足が動かなくなって入院？



それって、薮ちゃんに起こった…、









少しずつはまりだすピースと共に、バラバラになってゆくピース。









…もう、わかんないや、

12→←60

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す