5話 ページ5
「zzzzzz」
『寝てる。川合ちゃんってお酒弱いの？』
「まあ。よく先輩の前で寝れるよね。」
「川合ちゃんらしいじゃないですか。」
prrrrprrrr
また私か。
『すみません。もしもし。』
「あ、もしもし先輩？あの、どうして異動しちゃったんですか？うちの課先輩がいないと全然回らないんですけど。」
この子は後輩の酒井くん。やさしいけど、ちょっと頼りないんだよな。
『まだ一日でしょ。そんなんで弱音はいてどうするの？』
「だって、」
『笠井に手伝ってもらったら？どうせ暇でしょ。』
あ、笠井っていうのはさっき電話してきた同僚のことね。
「笠井さんに手伝ってもらうなんて恐れ多いです。だって、捜査一課のエースですよ。」
あいつ忙しんだ。私にかまってる暇があったら休めばいいのに。
『わかった。じゃあ、アドバイスしてあげる。いい、酒井君？優先順位を決めな。どの事案を始めに解決しないといけないのか。それができれば、自分がやらないといけないことが自ずとわかってくるよ。』
「はい。わかりました。でも、すぐに戻ってきてくださいね。」
『それはわかんないけど。まあ、頑張って。』
大げさだな。私がいなくなるくらいで、ダメになるようなやわなチームじゃないのに。
「東雲ってさ、交番来る前はどこにいたの？」
『警視庁ですよ。』
「警視庁のどこの配属だったんですか？」
『サイバー班。まあ、ネット関係の事件を解決するところですかね。まあ、私の話なんてつまらないですよ。じゃあ、私そろそろ失礼します。』
拝啓司馬遼太郎様
私はあなたの小説の美しい描写が大好きです。
この度、町山交番に素敵な女性警察官がやってきました。
キャリアで元警視庁サイバー班。
とても可愛くて、でも仕事の時は凛々しくて先生の作品の登場人物のようです。
「あれは、何かあったな？」
ん？
「藤さんどういうことですか？」
「え？あ、いや。前の職場の人もよく理由がわかってないみたいだし、トラブルとかで異動ではないかなと思って。」
あ、
「もしかして、極秘のミッションとか？エリートだからありそうじゃないですか？」
「そうかもね。なんだろう。監査？」
監査？
「私たちのこと見張ってるってことですか？」
「あ、いやわからないけどさ。さっさと川合片付けて帰ろう。」
「はい。」
司馬遼太郎先生、藤さんの異動の理由と同じくらい東雲さんの異動もワケアリなのかもしれません。
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みおな - Candydarlinさん» ありがとうございます！嬉しいです。拙い文章ではありますが、今後も温かい目で見守っていただけたら嬉しいです。 (2021年10月4日 7時) (
レス) id: 432915db26 (このIDを非表示/違反報告)
Candydarlin - 私もハコヅメにハマって、夢小説待っていたので、面白いお話を書いてくださって嬉しいです！更新待ってます！ (2021年10月3日 23時) (レス) @page13 id: c58da712a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みおな | 作成日時：2021年9月17日 12時
