19話 ページ20
「そのファイル、昔大事なもの保存するのに使ってたんですけど、パスワード忘れたんすよね。な？」
「ああ。」
うそだ。一瞬だったけど、動揺を見せた。
『では、パスワード開けさせていただけますね。』
「は？どうやって？」
『このアプリ総当たりでパスワード探してくれるんですよ。』
下っ端は焦ってるけど、親分みたいな方は落ち着いてる。破られない自信があるってこと？
「使っていいすけど、このパスワード10桁ですよ。」
お。数字が10個、英字が26文字だから、62^10通りで行けるか。17桁ならまあ、1時間もあれば。
『酒井くん、1時間ぐらいかかるから、その間他のところ手伝ってきていいよ。』
「いや。今日は東雲さんとペアなんで。」
でも、やることないしな。
「笠井さんに東雲さんから目を離すなって言われてるんで。」
え。もしかして、それで酒井くんのこと呼んだの？
「笠井さん、後悔してました。この間の殺人犯の制圧で東雲さんに怪我させたって。」
そんなの気にしなくていいのに。
「大事にされてますね。」
ん？
パスワード見つかったぽい？
『パスワードはこれですか？』
「あ、それです。それそれ。」
「東雲さん、よかったですね。」
この反応。
違うな。
『罠か。探索、続けます。』
「東雲さん、どういうことですか？」
『今のパスワードをそのまま入れると、おそらく中のデータが全部消える仕組みなんだよ。』
相当やばいデータ入ってるんだな。普通ここまでしないよ。
「おい。動くな。」
拳銃？
ちょっとやばいかも。
『拳銃を捨てて、手をあげなさい。』
「ちょっと、東雲さん。俺がやりますから。」
『大丈夫。』
もう、厄介なことになったな。
でも、ここに来たのが川合ちゃんじゃなくてよかった。
「ちょっと、何事？」
「あ、笠井さん。急に拳銃を。」
『焦っても、もう無駄。前の方と後ろの方にあるダミーのパスワードには騙されないし、今真ん中のあたりから探索してるところだから。』
「くそ。」
「Aそのままゆっくり下がれ。俺がやる。」
『いいよ。私がやる。』
この笠井の言葉は額面通りの意味じゃない。
応援が来てるから時間をかせげって意味。
あ、いた。山田さんだ。
(現場山田から現場東雲。拳銃を撃ち落とすので、もう少し犯人から離れてください。)
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みおな - Candydarlinさん» ありがとうございます！嬉しいです。拙い文章ではありますが、今後も温かい目で見守っていただけたら嬉しいです。 (2021年10月4日 7時) (
レス) id: 432915db26 (このIDを非表示/違反報告)
Candydarlin - 私もハコヅメにハマって、夢小説待っていたので、面白いお話を書いてくださって嬉しいです！更新待ってます！ (2021年10月3日 23時) (レス) @page13 id: c58da712a3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みおな | 作成日時：2021年9月17日 12時
