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夕焼け ページ6

▽JM





ショーケースのためのハードな練習を終えてみんなで宿舎へと帰る。

最近の話題はもっぱらAだ。
テヒョンはひっきりなしにAが戻ってきたらどういうことをしたいかという妄想を僕に話してくる。


V「Aとプール行きたいな。前みんなで行った時すごい楽しかったじゃん」

「そうだね」

V「Aは真っ白なんだろうな。そこだけ冬が来たみたいに」

「肌白雪姫みたいだもんね、Aは」

V「うん」


僕はため息をつく。
Aを思い出して浮かぶのはマイナスな感情ばかりだ。

疑問、戸惑い、不安。

戻ってくることは嬉しいけど、離れた時間が作った溝はそう簡単に埋まらないだろう。

A抜きでデビューして、そして一位もとって、今ではたくさんのarmyが僕らを応援してくれている。
Aを忘れたことなんて一度もなかったけど、大勢の歓声に掻き消えてしまいそうな時はあった。

ずっと夢だったコンサートもした。
…楽しかった。隣にAはいなかったけれど。



V「ジミナ、言ってみなよ。何考えてるの?」


テヒョンがポンっと肩に手を置いてくれる。


「僕恐い。Aに嫌われてたらどうしよう。それが恐くてAが戻ってこなければいいなんて思っちゃう」


最低だと吐く。

Aは、Aがいたからアイドルになれたといっても過言じゃないと思うくらい、僕の心の支えだった。

デビューは難しいといつも言われて絶望しそうだった僕の心を、記憶の中のまだあどけないAはいつも救ってくれた。

…家族と同じくらい大切で愛しい存在だった。


V「俺も不安だよ」


テヒョンが零す。


V「忘れられてないか不安。Aはいつも俺の事が好きだって言ってくれたけど、アイドルになっちゃったし、Aが他の人を好きでも責められない」





「でも、戻ってきてくれたんだよね」



沈みかけた夕日に向かって息を吹きかける。


「僕さ、戻ってきたらA閉じ込めちゃうかも」

V「ジミナ怖っ!」

「でも、よくない? そしたら僕達のこと嫌いでも好きになるよ。絶対忘れないよ」


冗談だけど、と笑うとテヒョンも笑った。


V「Aのことは絶対守る」

「Aの彼氏面するなよ」

V「将来そうなるんですぅ〜」

「アイドルでしょ僕達」



早く会いたいな。どこにいるの?

紅く照らす陽の中、返ってくるわけないその答えをひたすら待ち続けた。





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白鳥彩(プロフ) - すごくおもしろいです!是非パスワードを教えてください。これからも応援していきます! (2023年1月2日 13時) (レス) id: 14f3399da6 (このIDを非表示/違反報告)
向日葵(プロフ) - すごく、おもしろいてす。是非パスワード教えてもらいたいです。これからも大援してます✨頑張ってください。 (2022年3月20日 15時) (レス) id: 94a9bcecb9 (このIDを非表示/違反報告)
キチ(プロフ) - パスワードを教えていただきたいです! (2020年6月23日 23時) (レス) id: a660e3d78b (このIDを非表示/違反報告)
ふくちゃん - 最高の作品です!ぜひ続きをよろしくお願いいたします!! (2019年2月13日 23時) (レス) id: caf3a9e48f (このIDを非表示/違反報告)
パボ(プロフ) - とてもいい作品でした…(泣)そして次の作品のパスワード教えていただいてもいいでしょうか?? (2019年1月5日 8時) (レス) id: c5856a50f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:おるか | 作成日時:2018年2月22日 22時

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