想いが過去に変わって -4- ページ5
想いが過去に変わって -4-
私を好きにならないほうがいいよ。
李々ちゃんはそう言った。
「どうして？」
「だって、私、斗真くんを好きになれるかわからない。そんな私のために斗真くんの貴重な時間を使ってほしくないの。」
李々ちゃんは両手をぐっと握りしめて言う。
「そんなこと、わかってる。」
俺は李々ちゃんの握りしめた手に自分の手をそっと重ねた。
李々ちゃんが俺に好意を抱いていないことは分かってたし、心の中で誰かを想っていることも分かっていた。
それでも好きで、好きで仕方ない。
「それでも、好きだよ。」
「…斗真くんのこと、傷つけちゃうかもしれなきい。」
「いいよ。」
私がつらいの。斗真くんを傷つけたくない。
李々ちゃんは震える声でそう言う。
「李々ちゃんのそういうところが好き。」
俺がそう言うと、李々ちゃんは驚きの目で俺を見る。
「でも、もう少し自分に素直に生きてもいいんじゃない？わがままだっていいんじゃない？」
李々ちゃんの両手をしっかりと握りしめる。
「李々ちゃんを好きでいたいっていうのは、俺のわがままだからさ。」
涙を浮かべた李々ちゃんの瞳が俺を射抜く。
ー想いが過去に変わって
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やっと李々ちゃんも恋愛を始められるかな。
お題配布::確かに恋だった
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作者名：しゃち | 作成日時：2016年10月26日 12時
