だから、君を愛してる II (ページ16)

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Catch me -2- ページ16

Catch me -2-

思いっきり走った。

忠義のことなんて考えられないくらい走った。

「はぁ、…っ、はぁ…、」

走り疲れて近くのガードレールに寄りかかる。

「…ちゃんと捕まえていてよ、か…」

忠義はこの前までモデルの女の子と付き合っていた。

でも、半年も経たずに別れた。

付き合い始めた理由も、別れた理由も分からない。

付き合ってからも相変わらず私の家に遊びに来ては泊まっていったし、私を抱きしめることだってあった。

なのに、私が付き合った途端、あんなことを言うなんて…

走って忘れていた気持ちが少しずつ湧き上がってきた。

私が捕まえておけばよかったのだろうか。

あの子と付き合わないでって言えばよかったのだろうか。

忠義があの子と付き合ってなければ、私は斗真と付き合わなかったかもしれない。

プルルルルー♪

そのとき、携帯が鳴った。

ディスプレイを確認してから電話に出た。

「もしもし、」

「あ、李々、俺だけど。」

「にの、くん。」

会いたい。

そう伝えれば、にのくんは少し間を空けてから言う。

「…今、どこにいるの？迎えに行く。」

「うーんとね、」

そう言って周りを見渡すと、此処がどこなのか分からない。

「わかんないや。」

「はぁ！？」

にのくんの大きな声が私の鼓膜を震わせた。

ーCatch me

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にのくん登場。