想いが過去に変わって -12- ページ13
想いが過去に変わって -12-
斗真くんが熱い吐息を漏らす。
愛されるって、こういうことなんだ。
「李々、」
名前を呼ばれるたびに、私の身体に張り付いていた想いが剥がれていく。
「好きだ。」
キスをされるたびに、私の身体に斗真くんの真っ直ぐな愛が染み込んでいく。
「斗真、くん。」
「斗真って、呼んで。」
「斗真、」
そう言って首に手を回したとき、斗真は一瞬動きを止めて私の髪を撫でた。
「俺のこと、好き?」
にのくんへの想いも、忠義への想いも、忘れたわけじゃない。
「好きだよ。」
私は愛されたい。
愛するだけじゃなくて、愛されたい。
「好き。」
泣いてた。
何故か分からない。
「俺も、好きだよ。」
斗真がその雫を受け止める。
「どうしようもないくらい、好き。」
私の身体を抱きしめて斗真はそう言った。
私は斗真の背中に手を回し、目を閉じた。
ー想いが過去に変わって
(愛されること知った。)
////////////////////////////////////////////////
李々は斗真くんに惹かれていて、好きだという気持ちに嘘はないです。
お題配布元::確かに恋だった
やっと素直になれたからで、→←想いが過去に変わって -11-
182人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しゃち | 作成日時:2016年10月26日 12時