Story.160 ページ10
#翔太Side
翔太「桜、中村は!?」
・
俺はお腹を押さえながら急いで階段を駆け下り、
玄関で呆然と立ち尽くす桜に聞く。
・
桜「な、何か、走って出て行っちゃったけど…」
翔太「りょーかい!」
・
俺は急いで靴を履いて、
首もとのタオルを桜に投げる。
・
翔太「いいか? お兄ちゃんはちょっと外に出るけど
絶対に知らない人を家に上げたらダメだからな?
あと、何かあったら絶対に俺に電話すること!
それから…」
・
俺は言ったことを指で数えながら
早口で言っていく。
・
桜「あー! もうわかったから!!
さっさと追いかけろ、シスコン兄貴!!」
・
翔太「ってー!!」
・
終いには足で背中を蹴られ、
勝手にドアを閉められるハメに…
・
翔太「強暴な妹ですこと…」
・
俺は蹴られた背中を抑えながら
暗い夜道を走っていく。
・
翔太「どこにいんだよ…」
・
もう時間は夜0時を過ぎていて、
一人で帰るには危ない。
・
翔太「自分の家にもうついてるならいいけど…」
・
一人ぶつぶつ呟きながら、ずっと走り続けて。
・
そうすると、道の柵に寄りかかるように
しゃがみ込んでいる女の子がいた。
・
翔太「中村?」
・
大好きな人の名前を呼ぶと、その女の子は顔をあげて。
目にいっぱいの涙を溜めた彼女だった。
・
あ「なん…で?」
翔太「何でって、こんな暗い夜道で一人とか、
危ないでしょ。」
・
座り込んでいた中村と同じ目線にして、
そうすると目尻に溜まってた彼女の涙が頬を伝る。
・
あ「山本、君…?」
翔太「泣かせてしまって本当にゴメン。」
・
頬に伝った彼女の涙を拭いながら
そう言って。
・
また溢れ出した涙を拭うと
中村は小さく瞳を瞬かせて。
・
あ「私、貴方に嫌われてるの?」
・
不安そうに、小さな声で
そう言った。
・
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せりま(プロフ) - 184話、ちょっと間違いありますよ (2015年7月22日 12時) (レス) id: d858e03bf9 (このIDを非表示/違反報告)
アップルオレンジ(プロフ) - せららん★さん» こんにちは!ずっと読んでてくれて嬉しいです(*´∀`)そんな誉めてくれたら頬が緩んじゃいますよ←マイペースながらも更新頑張ります。 (2014年12月14日 6時) (レス) id: bcb7f389f5 (このIDを非表示/違反報告)
アップルオレンジ(プロフ) - 深瀬さん» コメ返遅くなってごめんなさい!アップルも早く記憶を戻して二人をイチャイチャさせたいです←出来るだけ早く記憶を戻させます! (2014年12月14日 6時) (レス) id: bcb7f389f5 (このIDを非表示/違反報告)
アップルオレンジ(プロフ) - まゆさん» コメ返遅くなってごめんなさい(´・ω・`)そう言ってくれて嬉しいです( ´艸`)マイペースながらも頑張ります! (2014年12月14日 6時) (レス) id: bcb7f389f5 (このIDを非表示/違反報告)
せららん★ - こんにちは!ずっと読ませていただいてます!すごくいいお話なので続きが早く読みたいです!更新頑張ってください! (2014年12月3日 18時) (レス) id: be8129b6ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:アップルオレンジ | 作成日時:2014年8月10日 21時